Yahoo!ニュース

栃木県最古の神社、大神神社~青もみじが美しい境内で古に思いを馳せる~

mellia狛犬フェチのフリーフォトライター

奈良県の大神(おおみわ)神社は日本有数のパワースポットであるだろう。

『古事記』や『日本書紀』にも記される大神神社は、日本最古の神社の一つとされる。

そんな奈良県の大神神社の御祭神を分祀した神社が栃木県にあることをご存じだろうか。

下野国(栃木県)最古の神社といわれる大神神社。境内は凛とした静けさと濃い緑の杜に包まれ、歩くだけで背筋が伸びるようだ。

今回はそんな大神神社を訪れた。

大神神社(栃木県)の本殿へと続く参道。木漏れ日の中で青もみじがキラキラと輝いている。
大神神社(栃木県)の本殿へと続く参道。木漏れ日の中で青もみじがキラキラと輝いている。

大神神社

大神神社。境内は凛とした静けさに包まれている。
大神神社。境内は凛とした静けさに包まれている。

大神神社の創建は約1800年前と伝えられる。

御祭神は大物主大神(おおものぬしのおおかみ)。国造りの神様であり、人々の生活の守護神である。

室の八嶋

大神神社は「室八島大明神」ともいわれ、かつてこの地にあったとされる名所「室の八島」に由来する。

大神神社の境内には、その「室の八島」を再現したといわれる池と八つの島があり、石橋や朱塗りの橋でつながっている。

それぞれの島に祀られているのは、浅間神社、二荒山神社、筑波神社、雷電神社、香取神宮、鹿島神宮、熊野神社、大宰府天満宮の社である。

「室の八島」。池に囲まれた八つの島には八神が祀られている。
「室の八島」。池に囲まれた八つの島には八神が祀られている。

池には黄金色の鯉が泳ぎ、池を囲む苔むした岩や緑の木々が美しい。

「室の八島」の池で泳ぐ鯉。黄金色が濃い緑の杜に映える。
「室の八島」の池で泳ぐ鯉。黄金色が濃い緑の杜に映える。

池から立ち上る水蒸気が煙に見えたことから、平安時代以来、煙を題材にした「室の八島」の歌が多くの詠まれたという。

江戸時代の俳人である松尾芭蕉も、かつてこの地を訪れ句を残している。

大神神社を参拝の折は、「室の八島」にも立ち寄って八つの御社を巡って欲しい。

最後に

「室の八島」にて。
「室の八島」にて。

大神神社の魅力はその長い歴史と豊かな自然であるだろう。

境内には「日本最大の広葉杉」や「御神木」など他にも多くの見どころが点在する。

ゆったりと自然の中を歩いて、目の前の風景のはるか昔の姿を思い描くのも良いものだ。

【基本情報】
大神神社
住所:栃木県栃木市惣社町477
アクセス:
・お車の場合
北関東自動車道「都賀IC」より約12分
東北自動車道「栃木IC」より約20分
・電車の場合
東武鉄道宇都宮線 「野州大塚駅」下車後、 徒歩約15分
駐車場:有(30台)、無料
参拝自由

狛犬フェチのフリーフォトライター

はじめまして、フォトライターのmelliaと申します。神社仏閣、歴史に興味があり、地域の魅力とともに紹介しています。なかでも狛犬が好きすぎて、いつか狛犬写真集を出すことが夢です。日本中に数多くある神社やお寺を、より身近に感じていただけると幸いです。現在、栃木を拠点としているため、北関東エリアを中心に活動しています。宜しくお願いします。

melliaの最近の記事