両親がいるのは7割足らず…アメリカ合衆国の子供がいる家族の実情をさぐる(2019年時点最新版)
子供がいる家族で両親が存在しているとは限らない。死別、離別、あるいは非嫡出子の場合もある。アメリカ合衆国の子供がいる家族における実情を、同国の国勢調査局(Census Bureau)の公開値から確認する。
次に示すのはアメリカ合衆国における、18歳未満の子供がいる家族の組数動向。なお家族(Family)は血縁・法律上の婚姻関係を指し、家計や同居の有無は関係しない。類似の言葉として用いられることが多い世帯(HouseHold)は、同一住宅内に居住する人の集合を指す。また今件は「18歳未満の『子供』がいる家族」であり、両親がともにおらず祖父母が育てている場合は、祖父母と孫の関係になるので該当しない。さらに2007年から2008年にかけて調査方法の一部変更が行われたため、数字がイレギュラー的な動きを示している場合がある。
アメリカ合衆国では非嫡出子、特に母親のみの子供が増加している実態が、今グラフからもよくわかる。1970年代以降は夫婦がともにいる家族数はおおよそ横ばいのまま推移し、母親のみ、父親のみの家族数が増加。特に母親のみの家族は大幅な増加を示している。無論片方の親のみの家族は、非嫡出子以外に死別、離婚によって生じたケースも多分にある。ただしこの数年に限れば、母親のみの世帯数が減る動きを示している。
直近となる2018年では、子供がいる家族3445万組のうち、夫婦がともにいるのは2381万組でしか無く、816万組は母親のみ、248万組は父親のみの家族となっている。他に祖父母が同居している場合もありえるが、法的な家族構成において片方の親しかいない親子が1064万組いる計算になる。
この状況に関して、子供がいる家族の総数に占める比率を算出し、その推移を見たのが次のグラフ。
1950年当時は夫婦がともにいる家族が92.6%、どちらか片方しかいない家族は7.4%でしかなかった。それが直近の2018年では夫婦のいる家族は69.1%、母親のみが23.7%、父親のみが7.2%。片方の親のみの家族が3割を超えている。子供がいる家族の様式がこの半世紀強の間に、大きく変化したことは否めまい。
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