【玉野市】1日限定!音楽家、ダンサー、現代アート作家などが出演する特別なパフォーマンスが実現
過ごしやすい気候になり、秋を楽しみたい気持ちが湧いてくる頃ではないでしょうか。「〇〇の秋」といわれるものはいくつかありますが……、今回は「芸術の秋」をピックアップ。
2024年10月13日(日)14:30~、宇野港近くの駅東創庫にて「南北楽観主義 vol.3『騒音の時代』」が開催されます。
音楽家、ダンサー、環境音楽作家、現代アート作家と、ジャンルが違うアーティストが一堂に会し舞台を作り上げる、1日限りの特別なパフォーマンスです。どのような内容の舞台なのか、紹介していきます。
南北楽観主義とは
南北楽観主義は、2011年、2013年に次いで3回目の開催です。「南北」とは香川と岡山を意味し、瀬戸内海という境界を越えてアート交流を生んできました。
テーマは、南北の間にある「境界」。ジャンルが違う、様々なアーティストの表現を観ながら、「こちら側と向こう側を越えた『共存』とは何か?」「境界線を越えて、関係性を築いていくにはどうしたらいいのか?」などを考えていくような舞台です。
駅東創庫とは
会場となる駅東創庫は、宇野駅から徒歩2分のところにある、大型倉庫を使用したアートスタジオです。立体造形や木工、染色など10数名の作家が制作活動をしています。
公演当日は、いつもの駅東創庫にはない特別な舞台空間を作り、パフォーマンスが行われます。初めて行く人でも、行ったことがある人でも、見たことがない空間に新鮮な驚きがあるはずです。
ちなみに、駅東創庫はイベントが開催されていなくても見学可能です。注意事項を確認のうえ、普段の活動の様子も覗いてみてくださいね。
「騒音の時代」…テーマは“境界”
舞台のタイトルは「騒音の時代」。テーマである「境界」からインスピレーションを受けて、時代の変化に伴う「騒音と沈黙」「生と死」など様々な境界を舞台表現に込めていくといいます。
様々な境界を表現していくのは5名のアーティスト。どんなパフォーマンスを観られるのか。それを観た自分は、何を感じるのか。想像がつかない舞台だからこそ、未知の世界に触れられるのが楽しみだなと感じます。
パフォーマンス後は、ゲストを招いて騒音の時代を語るトークセッションが行われます。ゲストは、この舞台の着想の源となった書籍「書物変身譚」(しょもつへんしんたん)の著者、今福龍太さんです。
一見難しそうな「境界」「騒音の時代」というテーマでも、トークセッションを聞けば深められる考えもあるかもしれません。玉野ではなかなか触れることができない前衛芸術の舞台を、一緒に楽しみませんか。
出演するアーティスト・ゲストは?
岩本象一/音楽家
Okayama Javanese Gamelan Class 主宰。国内外でパフォーマンスやワークショップを行う一方、映像の作品も発表するなど、活動は多岐に渡る。
平井優子/ダンサー・振付家
舞台作品の演出振付や出演およびダムタイプのメンバーとして活動。時にリサーチを軸としたサイトスペシフィックで分野横断的パフォーマンスを試みている。
カタタチサト/ダンサー・振付家・DanceBonBon主宰
舞踏の和栗由紀夫に師事。フリーのダンサーとしてコンテンポラリーダンスや演劇の舞台へ出演するほか、PVや映画、イベント出演も多数。舞台活動のほか、感じて動くからだの面白さ・奥深さを伝える「身体表現レッスン」、美術館で作品をモチーフに踊る「カタタチサトと美術館でおどる」など。
Betts(JP)/環境音楽作家
フィールドレコーディング音源とギター演奏を軸に日常の情景を表現する。
山本晶大/現代アート作家
建築や映像などを用いたインスタレーション作品のほか、歴史や社会問題をテーマやモチーフにした作品などを制作。今回のイベントでは舞台の空間演出などを担当。
<トークゲスト>今福龍太/文化人類学者・批評家
遊動型の野外学舎「奄美自由大学」を主宰。メキシコ、カリブ海、ブラジルなどで広範なフィールドワークを行う。奄美・沖縄・台湾では唄者・吟遊詩人としても知られる。著書に「群島 - 世界論」「ヘンリー・ソロー 野生の学舎」(読売文学賞)、「宮沢賢治 デクノボーの叡知」(宮沢賢治賞/角川財団学芸賞)など多数。
10月13日は駅東創庫へ
私たちの日常には、意識していなくても様々な境界があると思います。境界のこちら側と向こう側・両方に思いを馳せる時間は、温度感のあるあたたかな時間になるのかもしれません。
10月13日は、本州と四国の境界にある玉野にて、1日限りの特別な舞台を観に行きませんか。