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「できるだけ安いお店で買う」が過半数…家計を守るためにやっていることとは(2022年公開版)

不破雷蔵グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  
安売りを狙うのも家計を守る手段の一つ(提供:イメージマート)

昨今ではさまざまな商品やサービスの値上がりが目にとまる。それでは人々は、値上がりの中で家計を守るためにどのようなことをしているのだろうか。ソニー生命保険が2022年7月に発表した「家計防衛に関する調査 2022」(※)の結果から確認する。

物価の上昇度合いに収入が伴わなければ、当然家計は苦しくなる。人々は家計を守る(家計防衛)のために、どのような行動をしているのだろうか。複数回答で選んでもらった結果が次のグラフ。もっとも多くの人がしているのは「できるだけ安いお店で買う」で51.9%と、選択肢の中では唯一過半数の値を示すこととなった。

↑ 家計防衛のために行っていること(複数回答、上位陣)(2022年)
↑ 家計防衛のために行っていること(複数回答、上位陣)(2022年)

具体的には商品購入の際に、少しでも安いのなら遠くの店でも時間をかけて足を運ぶというもの。例えば安売りのチラシでセールス価格のものを見つけたら、普段は利用していないお店へも積極的に出かける形だ。もっとも最近では価格比較が気軽にできるインターネット通販があるため、安いものを買うのにお店を渡り歩く行為の精神的ハードルは下がっているかもしれない。

次いで多い回答は「マイバッグ利用」の45.7%。多くの店舗では商品を納めるビニール袋は有料で提供しているため、買い物の際に商品を入れる袋を併せて買うと、その分支払額が増えてしまう。あらかじめマイバッグを持参してその中に買った商品を入れるようにすれば、ビニール袋代は節約できることになる。

「値下げシールが貼られた品を買う」は「できるだけ安いお店で買う」と同じように、普段からしている人も多いはず。賞味期限間近の食品でよく貼られる値引きシールに、魅力を覚える人も多いだろう。

「外食をひかえる」は家計における節約話では必ずといってよいほど上位に挙がるものだが、今回調査では第4位にとどまっている。新型コロナウイルスの流行によってすでに外食から中食へのシフトが相当進んでいるため、意図的に外食をさらに減らして節約に努めるという発想はさほど大きなものでなくなっているのかもしれない(それでも4割強の人が意識して行っているが)。

グラフ上に挙がっている行為はどれもが皆、個人ベースで比較的簡単に手掛けられるもので、しかも確実に成果が数字となって見えるもの。節約志向が好まれるのも当然だろう。無論、正しい知識の下で行わないと、逆に支出増につながったり、時間や手間というリソースを浪費することになったり、購入や利用によって得られる便益が減り生活そのものが貧しくなってしまったりするのだが。

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※家計防衛に関する調査 2022

2022年6月9日から13日にかけてインターネット経由で18~69歳の男女に対して行われたもので、有効回答数は1000人。男女・年齢階層(10・20代、30代、40代、50代、60代)で均等割り当て。調査協力会社はネットエイジア。

(注)本文中のグラフや図表は特記事項の無い限り、記述されている資料からの引用、または資料を基に筆者が作成したものです。

(注)本文中の写真は特記事項の無い限り、本文で記述されている資料を基に筆者が作成の上で撮影したもの、あるいは筆者が取材で撮影したものです。

(注)記事題名、本文、グラフ中などで使われている数字は、その場において最適と思われる表示となるよう、小数点以下任意の桁を四捨五入した上で表記している場合があります。そのため、表示上の数字の合計値が完全には一致しないことがあります。

(注)グラフの体裁を整える、数字の動きを見やすくするためにグラフの軸の端の値をゼロではないプラスの値にした場合、注意をうながすためにその値を丸などで囲む場合があります。

(注)グラフ中では体裁を整えるために項目などの表記(送り仮名など)を一部省略、変更している場合があります。また「~」を「-」と表現する場合があります。

(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。

(注)「(大)震災」は特記や詳細表記のない限り、東日本大震災を意味します。

(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。

グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  

ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

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