2024年9月14日(土)、日本テレビ「ザ！鉄腕！DASH!!」でも活躍した伊勢崎市の宮大工さんによる、山車(だし)の公開修繕が行われました。

伊勢崎市誕生20周年事業「地域の宝を100年後に！　130年→230年事業～宮大工による木製山車の公開修繕～」と題し、大手町4区山車庫周辺および第一幼稚園駐車場にて行われ、地域の皆さんがその様子を見守りました。

これまでなかなか注目される機会がなかった「大手町4区の築造130年の山車」という、歴史ある地域の宝をイベントとして発信することで、市民が伊勢崎市の文化財や伝統を見直し愛着を醸成し、えがお咲く元気な伊勢崎市に繋げたいという想いが込めらた今回の公開修繕。

130年の歴史の中、大掛かりな修繕は今までの記録にはなかったそうで、今回の修繕では、山車上部の傷みが酷い箇所等の修繕が行われました。伊勢崎市地域おこし協力隊の皆瀬さんに教えてもらい、山車の内側を覗いてみると、そこには初代伊勢崎市長らの名前が刻まれていました。

修繕を担当されたのは、伊勢崎市日乃出町にある「生形工務店」さん。二代目棟梁の生形英雄さんと、三代目棟梁の生形雄一さん(写真左)は、なんと日本テレビの人気番組「ザ！鉄腕！DASH!!」で2019年に放送された、DASH島神社再建の際にも活躍されていたんですって！

日本の匠技を世界へと。お二人が写ったポスターには、「宮大工は、文化財の保護や神社仏閣の建設・修復に携わる、伝統的な構法で建物を建てるプロフェッショナル。そのメソッドと伝統の技は、長年にわたって培われてきました。」とありました。

一般住宅リフォームから社寺建築まで、社寺建築に於いては、宮大工(現代の名工)として本格的社寺建築を行っている生形工務店さん。私達が訪れた先でも、出会ってきていたかもしれませんね。

こちらは毎年のお祭りの準備の度に、一生懸命磨いてきた擬宝珠です。地元の方が少なくなってきた大手町4区では、育成会(子ども会)や婦人会、青年会と、ゆかりのある人達が集まって、この伝統を守ってきたそうです。

さて、木工体験教室では、鉋がけや釘打ちなどの体験が催されました。三代目棟梁の雄一さんは「伊勢崎市教育アンバサダー」としても活躍。

市内の小・中学校などで特別授業を開いたり、県内で技術体験などの活動もしているのだとか。地域の方と、お子さん向けの木工体験教室では、普段触れる機会のない鉋(かんな)を手に、大人も興味津々！

優しくユーモアも交えながらお話ししてくれた雄一さん。わかりやすく、興味深いお話に、隼也さんとの親子の温かい絆にも触れ、皆さんの楽しそうな笑い声が聞こえました。

山車の修繕を実際に目にし、その希少性や魅力が伝わり、次世代の引継ぎ手へ繋がることを願って。次の100年に繋がる素敵な取り組みが、現地で直接目にされた方だけでなく、この記事を通してより多くの人に知ってもらえたら良いなと思います。

地域の宝を次世代に。毎年恒例の「いせさきまつり」でも、各地域の山車がお祭りを盛り上げます。ふと立ち止まってお住まいの地域にも目を向けてみると、新しい発見があるかもしれませんね！

▼大手町4区山車庫

伊勢崎市曲輪町25