【台風7号】東北は「危険度」の確認を…関東・東海は台風一過のフェーン現象で40度迫る:気象予報士解説
台風7号は17日6時時点でようやく発達のピークを越え、これから徐々にスピードを上げながら東の海上へ離れる見通しです。
東北では次第に雨も風もおさまる見込みですが、今シーズンはたびたび大雨に見舞われ普段よりも災害が起きやすくなっています。後述する気象庁のキキクル(危険度)を参考に行動を。
一方で関東や東海は、離れつつある台風の風がフェーン現象となり、複数の地点で40度に迫るような酷暑になりそうです。
沖縄付近に新たに発生する熱帯低気圧や、今後いつ酷暑がおさまるかも含めて解説します。
天気回復も酷暑や天気急変のおそれ
東北では17日の日中には次第に雨がやみ風もおさまってきますが、沿岸ではまだ夕方にかけては強い風が吹るところがありそうです。
雨も沿岸部ではしつこく残るところがあり、降る時間が長いことで総降水量が多くなってしまうおそれがあります。
たとえ大したことない降り方になって危険が去ったように思えても、キキクルを見て危険度を確認するようにしてください。
そして関東では、急速に晴れ間が戻って危険な暑さに。
台風は低気圧の仲間なので反時計回りの風が吹いているのですが、その風が関東~東海では山を吹き降りる形になり、フェーン現象となってさらに気温を押し上げそうです。
東海では16日にも岐阜県の美濃で40.0度を観測していますが、それに匹敵する酷暑になるおそれがあります。
特に関東では台風が去ってようやく外で活動したり移動したりできる!という人も多いとは思いますが、熱中症対策は忘れずに。
さらに気温が極端に上がることによって、関東~九州の内陸中心に急な雨が降りやすいため、天気急変にも気をつけてください。
南の海上に新たな熱帯低気圧、来週は「秋雨前線」南下
この記事冒頭の天気図にあるように、沖縄の先島諸島付近には新たな熱帯低気圧が発生する予想です。
今のところ台風にまで発達するような様子はありませんが、来週この熱帯低気圧が北上する先には、20日(火)~22日(木)頃に秋雨前線が南下してくる見通し。
つまり、タイミングによっては熱帯低気圧が前線と合体するような形で水蒸気を供給し、前線による雨の量が多くなるおそれがあります。
(なおこの前線は、筆者としてはもう立秋を迎えているし秋雨前線と呼んでもいい性質も持っていると考えていますが、まだ8月なのでそう呼ばないという気象予報士もいます。)
ただ、この前線の雨によって、気温が下がる地域が多い見込み。
雨の情報には引き続き気をつける必要がありますが、ようやく連続猛暑が途切れるところが多くなりそうです。
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