新macOSは半年以上経ってから入れた方がいい理由
こんにちは。Appleユーザー歴27年 !YouTubeチャンネル「Appleが大好きなんだよ」管理人のダイスキ(大好きさんと呼ばれているので)と申します。
6月に入ってやっとmacOS Big Surをメイン機のMac Proに入れアップデートしました。Apple好きなのにそんな遅いのか?と言われそうですが、それには理由があります。もちろん使用頻度の低い少し前のMacにはインストールして試すことはありますが、仕事で使っているメイン機は別です。27年以上使ってきて自ら決めているのは、
例外を除いてmacOSは新バージョンをリリース直後に入れないのを鉄則にしていることです。今日はその理由を改めてお話しします。
古くからのMacユーザーは似たような考えの方が多いので新しい話題ではないですが、最近は新しいMacユーザーの方もいらっしゃるので、そのあたりあまりご存知ない方もおられると思います。参考になれば嬉しいです。
例年はリリース後半年後くらいのアップデートが多かったのですが、今年は7ヶ月くらい経ってからになりました。2020年から21年にかけての特殊事情もあったのでその辺りも含めお話します。
<理由>
(1)iOSなどと違って仕事道具としての比率の高いMacはどうしても安定運用が重視される
(2)リリース直後はアプリケーションやユーティリティ、外部機器などが対応できていないことが多い
・半年も経てば各社が対応してくれることが多い
(3)調べる時間や危険を冒すより放置のが効率的
・Macの場合は特定のアプリに集中して使う用途も多く、そのアプリの対応次第になりがちなため、使用している多数のアプリや周辺機器を全部調べるのには時間がかかる。
(4)バグをベータ版でつぶしてきてはいても、それでも不具合はある
・先にMacBook Pro 16”にBigSur11.3をインストールした時には入力ソース(言語設定)が消えて再設定しなければならない不具合などがあったが、これもMac Proにインストールする際には修正アップデートされており不具合が消えていた。
(5)仕事の場合、不具合が理由で納期遅れが許されない
・アップデートをした後にMac自体やアプリケーションに不具合が出て困るのは自分。請け負った仕事の締め切りはそれが理由で変えることはできない。
・メイン機の故障に備えてサブ機など予備の手段を用敷いておくのも同じ考え方
<アップデートをすぐにしないデメリット>
もちろんアップデートをしないとデメリットもある。
(1)新機能が使えない
・OSアップデートは感動するような便利な新機能もあるのが普通だが、それが使えない。
・アプリケーション内でも使えない機能があり若干モヤモヤする。
(2)新バージョンでしか使えない外部機器が使えない
・純正アクセサリやサードパーティでも拡張機器、例えばドッキングステーションなどは使えない事がたまにある。
(3)性能面での引き上げがあることも多いがそれが使えない
・ファイルのコピーやビデオの圧縮などアプリケーションのパフォーマンスを上げるアップデートがたまにある。
(4)ファンとして楽しみが一つ減る
・ファンとして新機能をいち早く試したいのに出来ないジレンマがある
※ただしストレージにパーテーションを切って、前のシステムを維持したまま別ディスクとして起動させて試すことは可能。外部ストレージを使う方法もあるにある。しかしどちらも試験運用にしかならない。
<BigSurの特殊事情>
今回リリースから7か月後になってしまったのは、同時期に発売されたApple Silicon M1 Macも要素として絡んだ。
実際のところメイン機のMac ProのプロセッサはIntelなので、そこは直接は絡んでこないが、Apple Silicon起因なのかBigSur起因の問題なのかの切り分けがしにくいシーズンとなったため、より慎重になったのはある。
ここ2、3年では秋の新型Macをメイン機として新製品を購入していたため、11月くらいに強制的に新OSバージョンとなっていた。しかし今回はメイン機になる製品が出なかったため、サブ機として M1 MacBook Proを購入した。
問題が出た時の切り分けと様子見という意味で、サブ機はBigSur、メイン機はCatalinaのままという半年間が続いた。
また主に使いたいアプリケーションで、Apple Siliconネイティブ対応がすすまなかったのもあり、M1 MacBook Proがなかなか戦力にならなかった。Rosetta2という変換プログラムで従来のIntel向けアプリケーションが動かないことはなかったが、細かい不具合があったのが理由。仕事で使って滞りがあり懲りたのもある。
特にデザイン画やイラストに使っている「Adobe Illustrator」が半年以上かかり、やっとApple Siliconネイティブ対応になったのが6月中旬。それによりM1 MacBook Proでも安定運用が見込めるようになり、だったらメイン機サブ機を統一してしまうかという運びとなった。
参考までに「Adobe Illustrator」はパフォーマンスがRosetta経由より30%短縮(42%高速化)し、動作も安定した。
<変えて良かったこと>
新機能については昨年夏から秋の話題なので省きますが、個人的に良かった事。
(1)操作でバージョン違いの操作感での戸惑いが減った
・当たり前のことではありますが。。
(2)動画編集アプリ:FINAL CUT Proのレンダリングと書き出しが速くなった
・OSでエンコードの高速化が計られたようで、同じバージョンのアプリケーションでも時間短縮し、大きなメリットとなった。
(3)SideCarの安定化
・Catalinaではやや不安定だったiPadをMacのディスプレイとして使う機能「SideCar」が安定
(4)機動音
・BigSurから復活した起動音「ジャーン」がオールドファンとしては嬉しい
以上
「新macOSは半年以上経ってから入れた方がいい理由」とそれに関することをつれづれまとめました。神経質に考えずガンガンアップデートする方も最近はおられるようですが、たしかにMacの場合はバックアップをしっかりとっていれば、復元は簡単です。ただし、何か問題が起きると検証作業や復元作業に時間を取られてしまうので、そういう作業が起きては困る繁忙期は避けた方がいいです。
またご自身が使っているアプリケーションや周辺機器の対応状況を確認してからアップデートする必要があり、その確認作業が多岐にわたる場合は半年くらい経ってからの方が対応済が増えていくため効率よく、望ましいともいえます。
YouTubeチャンネル「Appleが大好きなんだよ」では新機種をいち早く実機レビューするほか、MacなどApple製品の使い方、基本的な考え方などについての動画もあげています。
こちらのプレイリスト
「こんな時どうする?Apple製品の使い方」も是非ご覧ください