アマゾンドットコムの地域別売上の実情をさぐる(2021年時点最新版)
対象地域は世界を網羅し、多種多彩な商品を取り扱い、条件が合えば当日に商品を入手できる通販サービス「アマゾンドットコム」。そのアマゾンドットコムにおける地域別の売上実情を、同社の決算短信資料から確認する。
アマゾンでは決算短信において、2013年分から主要地域となるアメリカ合衆国、ドイツ、日本、イギリスにおける年間総売上高を公開している。そこでその値を再計算したのが次以降のグラフ。2010~2012年まではアメリカ合衆国の額は北米(アメリカ合衆国だけでなくカナダも含む)で算出していたため、2013年分以降とは厳密には連続性は無い。また各地域の現地通貨での売上は各年の平均米ドルレートで換算している。
2020年におけるアマゾンドットコムの総売上額は3860億6400万ドル。そのうち7割近くをアメリカ合衆国だけで叩き出している。同国の購入欲の旺盛さ、需要の大きさが改めて認識できる。
次いで売上が大きいのはドイツで7.7%、イギリスが6.9%、日本はそれに続く5.3%。アマゾンドットコムは諸外国にサービスを提供しているが、この4か国以外すべての国の売上を合わせても売上総額の1割強でしかない。
アメリカ合衆国における売上の伸び具合が非常に大きなものとなっていることが、他国との比較で確認できる。元々アメリカ合衆国は人口の多さも含めた国力の大きい国で知られているが、アマゾンドットコムは同国の消費性向と非常によい相性を持っていたと考えてよいだろう。それゆえにアマゾンドットコムも大きな業績をあげることができるようになった。
アメリカ合衆国単独の区分となった2013年以降に限り、積み上げ型のグラフにしたのが次の図。アメリカ合衆国のウェイトがますます高まっているのが分かる。
まさにアマゾンドットコムの成長はアメリカ合衆国とともに、といった実情ではある。
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