北海道は”特別警報”が出やすいの?
11日明け方、北海道で初めてとなる「大雨特別警報」が発表されました。
特別警報は京都府・沖縄県・三重県に次いで4番目の発表となります。
気象庁発表によりますと、9日12時から11日10時までにレーダーの解析雨量では胆振地方の白老町付近で約600ミリ、石狩地方の千歳市付近で約500ミリの雨が降っています。
【北海道の大雨特別警報基準】
基準となるしきい値を見てみますと
(3時間降水量の場合)
◆北海道・札幌市・・・・・・77ミリ
◆東京・千代田区・・・・・166ミリ
◆沖縄・那覇市・・・・・・242ミリ
北海道は東京の半分以下、沖縄の1/3以下の値となっています。
では北海道は特別警報が出やすいのでしょうか?決してそうではありません。
【北海道は特別警報が出やすいの?】
上記の3時間雨量は、気象庁の定める「50年に一度」の雨の量となります。
北海道はもともと雨が少ない為、3時間で70ミリを超える雨は稀な事で相当な値となるのです。
(年間降水量)
◆北海道・札幌市・・・・1106.5ミリ
◆東京・千代田区・・・・1528.8ミリ
◆沖縄・那覇市・・・・・2040.8ミリ
【大雨特別警報の基準とは】
3時間降水量(または48時間降水量)+土壌雨量指数(土の中に含まれる水分量)の実況と予想が、ある程度の広がりをも持っている時に発表されます。
【大雨特別警報が発表されたら?】
発表時にはすでに雨が降り続いていますので、夜間の場合やすでに避難所への移動が困難な状況にあると判断した場合は、家の中の高い所(例えば2階など)に避難をするなどの対策を取る事が大切です。(垂直避難)
特別警報より前に発表される大雨警報や土砂災害警戒情報が出た段階で各自治体が発表する避難情報に注意をして下さい。お住まいの地域の特性を知る事が重要となってきます。
『二百二十日』
特別警報が発表された11日は立春から数えて二百二十日目にあたり、昔からこの時期は大型台風が上陸した事から、八朔(はっさく)(旧暦8月1日)や二百十日とともに農家の三大厄日として恐れられてきました。
今回の大雨は台風によるものではありませんが、災害に対する意識を高めて備えをしておく事が大切です。