平均は2万8145円…高校生の最新お年玉実情をさぐる
毎年この時期になると子供達が皮算用を始め、大人達がそろばん勘定で頭をかかえるのがお年玉について。世間一般として子供達はどれぐらいの額のお年玉をもらっているのだろうか。学研教育総合研究所が発表している「高校生の日常生活・学習に関する調査」(※)の結果から、高校生に関する最新のお年玉実情を確認する。
次に示すのは2021年の正月において、高校生がもらったお年玉の総額に関する実情。対象となる高校生がもらった額全体の平均額で、しかももらっていない人も合わせての計算となるので、具体的にこの属性の高校生が一人の大人からどれぐらいの金額をもらっているかまでは分からない。
高校生全体のお年玉の平均総額は2万8145円。女子より男子の方が2000円ほど多いのは、たまたまの偶然なのか、それとも男子の方がお年玉の金額決定の際にプラスとなる要素があるのだろうか。
学年別では学年が上となるに連れてわずかだが金額も上がる傾向がある。高校1年生では2万7059円だが、高校3年生となると2万8585円となり、1500円ほどの違いが生じる。お年玉を渡す側も、子供の年齢に併せて金額を上乗せするという配慮があるものと思われる。
一方、お年玉が一切なかった高校生も少なくない。
全体では9.5%と1割近くがお年玉をもらっていない。男女別では男子の方が多く、学年別では法則性の類は見られない。「お年玉が無い」についての具体的説明は調査結果報告書では語られていないが、金銭以外の物品でもらった、親族などからのお年玉は直接保護者の手元に渡って管理されるために本人はもらったとの認識が無い、もらえなかった・もらう機会が無かったなど、多様な可能性が考えられる。
特に最後のもらえなかった・もらう機会が無かったについては、新型コロナウイルスの流行で他人との接触機会が極力避けられている実情をかんがみれば、十分ありうる話ではある。調査結果報告書でもこの可能性について「新型コロナウイルス感染拡大の影響で親族が集まる機会が減った(可能性がある)」と説明している。新型コロナウイルスは子供のお年玉にも少なからぬ影響を与えているようではある。
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※高校生の日常生活・学習に関する調査
直近分となる2021年分は2021年8月27日から30日にかけて高校生の子供を持つ保護者の中から抽出した人を対象に、保護者付き添いのもとで小学生自身が回答するように依頼したもの。高校1~3年生各学年で男子100人と女子100人ずつとその保護者(計600組)の回答が集まったところで調査を終了している。調査協力はクロス・マーケティング。
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