猫が『体調不良の飼い主に寄ってくる』理由4つ!心配してくれている?狩ろうとしている?
猫が体調不良の飼い主のそばに寄り添う姿は、まるで心配しているかのように感じます。
そんな愛らしい光景に心が温まる一方で、「一体なぜ、猫はそんなにも飼い主に気を配るのか?」という疑問が浮かぶ方も多いのではないでしょうか。
猫が体調不良の飼い主によってくるのには、実はいくつか理由があるようです。
1.猫が心配している可能性は低い
猫が飼い主の体調不良時に寄り添ってくる姿は、まるで「心配している」とも感じますが、実際は人間のように複雑な感情に基づいているとは言い切れません。
猫は本能的に身の回りの変化に敏感で、とくに環境の異変に注意を払いがちです。
そのため飼い主の体調の変化を感じて寄り添うことはありますが、それは飼い主を“心配”しているというよりも、本能的な反応や利己的な動機に基づいていると考えられます。
もちろん猫のなかには、飼い主をすごく心配してくれている子もいるでしょう。ただ一般的に心配する気持ちというのは、猫はあまり持ちあわせていないようです。
【ひとこと】わたしの愛猫は、わたしが寝込んでると何度もニオイを嗅ぎに来ます。においで何が起きているのか判断しようとしているのかも…
2.猫が『体調不良のときに寄ってくる』理由4つ!
2‐1.いつもと違う様子を伺っている
猫が飼い主の体調不良に気づいて寄ってくる理由のひとつは、いつもと違う様子を伺っているからです。
猫は飼い主の日常的な動作や声のトーン、においなどから、何かしらの変化を敏感に察知します。
体調不良になると飼い主は普段とは異なる振る舞いをしますが、猫はその違和感を察知し、その変化に対して自然に関心が向きます。
たとえば飼い主が体調を崩して横になっていたり、動きが鈍くなっていたりすると、猫はその異変を感じ取り不思議に思って近寄ってくるのです。
猫にとってはこの飼い主の「異常な状態」が気になるため、何が起こっているのかを確認しようとそばに寄り添うのですね。
2‐2.要求している
猫は飼い主が体調不良で動けない時でも、自分の食事や遊び、トイレの掃除など、日常的なケアを求めて寄ってくる場合があります。
とくに体調不良のときは食事や遊びの時間がズレたり、トイレの掃除がおろそかになりがち。
そのため普段あまり要求をしてこない猫でも、要求をしてくる場合もあります。
たとえば空腹を感じた時や、トイレが汚れていると感じた時、飼い主の体調に関係なく要求を伝えに来るのです。
【ひとこと】コロナで動けなかったときでも、耳元でニャーニャー鳴いていました。ごはんの時間を大幅に過ぎてしまっていたので、催促をしに来たようです…。
2‐3.暖を求めている
猫が体調不良の飼い主に寄り添う理由として、体温を求めている可能性も考えられます。
体調不良で寝込んでいる飼い主の体は、通常よりも体温が上昇していることが多く、発熱時は40度近くまで上がることもしばしば…
くわえて布団やひざ掛けなどで包まれた飼い主の周りは、保温効果が高く、猫にとって居心地の良い環境が作られています。
こうなると飼い主の体は、猫の「格好の暖房器具」となるのです。
また体調不良時は普段より長時間横になっていることが多いため、猫の「安定した熱源」として魅力的な存在になっているのかもしれません。
寒い季節にはとくに、体調不良の飼い主の胸元や腹部など、体温の高い部分に寄り添う様子が見られるでしょう。
2‐4.弱った飼い主を獲物として狙っている
猫が体調不良のときに寄ってくる理由の一つに、弱った飼い主を獲物として狙っているというものがあります。
野生の本能から考えると、ハンター動物というのは「弱い個体」を真っ先に狙います。子どもや群れからはぐれた個体、病気の個体など。
猫もハンター動物なので、動きや反応が鈍く、独特のにおいがする飼い主をみると「捕まえやすい存在」に映っているかもしれません。
しかしこれはあくまで本能に基づくものであり、愛情を持った飼い主を「危害を加える対象」として見ているとは言い切れません。
3.まとめ
猫が体調不良の飼い主に寄り添う行動は、思いやりの心というよりは、本能的な反応であることが多いようです。
とはいえ飼い主にとって、体調不良時に寄り添ってくれる猫の存在は、心身の回復を助ける大きな支えとなります。
猫の真意も気になりますが、まずは猫の存在そのものを「救いの存在」として早期回復の励みとしてはいかがでしょうか?