「雨だから中止?」はもったいない!雨の日こそキャンプをやってみよう。雨キャンプの魅力・注意点とは?
6月に入り雨の日が多くなってきました。今回は雨の日のキャンプについて、その魅力や楽しみ方、注意点、必要な装備などについて解説します。
キャンプの予定日が雨予報でキャンプを中止にする人は多いと思います。雨でも備えと知識があれば十分に楽しむことができ、キャンプの幅が広がります。雨の日の注意点についてもできるだけ丁寧に説明しますので、雨キャンプにも挑戦してみましょう。
雨の日キャンプの魅力とは?
雨の日は、晴れの日と楽しみ方が異なります。まずは気持ちを切り替えましょう。
キャンプの大きな魅力は自然を感じられることです。雨も自然の中の1つです。日常生活では嫌な雨ですが、キャンプのときは雨を積極的に楽しみましょう。雨音もそうですが、雨に曇る山々、タープをつたわって落ちる雨、水たまりに降る雨の模様など、普段とは違う景色を楽しむことができます。雨に濡れた緑も鮮やかに見えてきれいなものです。たまにはぼ~っと雨を眺めて過ごすのも良いです。雨の音を楽しむ余裕も持ちましょう。
テントやタープの下で過ごす時間が比較的多くなりますので、家族、友人との時間を楽しみましょう。ボードゲームなどを持って行っても良いですね。料理も時間がかかる煮込み料理などいかがでしょうか。餃子などをみんなで一から作るのも良いですね。チーズや椎茸などを入れたりして色々な餃子を作っても楽しいです。逆にソロキャンプでは一人で雨の音を聞きながらのんびり読書なども良いですね。
雨の日はキャンプをする人が比較的少なくなります。すぐ隣にテントが!ということもありません。隣のテントからの声もあまり聞こえず静かに過ごすことができます。雨音が周りの音を消してくれます。のんびり過ごすには雨キャンプは最適です。
また、雨の日は慣れているキャンパーが多いはず。他のキャンパーのタープの張り方なども参考になるでしょう。タープの下にテントを張る通称小川張りという張り方など様々な張り方がありますよ。何度か雨の日を経験すればスキルアップにもつながります。
雨の日に気を付けること・注意点
天候について
まずキャンプに行くか行かないかの判断のために天候を確認しましょう。あまりにも悪天候の場合には中止にする決断も必要です。天気予報では天候だけでなく、雨量、風速も確認しておきましょう。山の方のキャンプ場では天気予報よりひどくなることも普通にありますので予報よりも天気が荒れる可能性も考慮しておきましょう。
風速は目安として5mを超えるとタープの横から雨が吹き込んできます。風に対するスキルも必要となってきます。タープを低く張る、風向きを考えるなど普段とは違う配慮が必要です。まずは晴れているときの風速5mを経験して風の影響を学んでからがよいでしょう。実際、雨よりも風が強いときの方がスキルが必要とされます。雨と風、両方ならなおさらです。
雨量は一概には言えませんが、初心者のうちは3mm程度までを目安としましょう。それでも長時間降ると水たまり、場合によっては小川のように流れるところができてきます。地面の水はけの良さにも関係してきますので、キャンプ場の方に電話で聞いてみるのも良いでしょう。
雨と風の両方に対応するにはそれなりの経験が必要になりますので、初めての雨の日のキャンプは風がない日が良いでしょう。
設営場所について
キャンプ場についたら場所の確認です。まずは命にかかわる点としてがけ崩れするようなところでないか、川の増水で水が来るようなところでないかを確認しましょう。キャンプ場の方におすすめの場所を聞いてしまうのも良いでしょう。
次に設営場所です。水はけがよい、平らなところを選びましょう。くぼみがあるような場所は水たまりになる可能性があります。また、区画が指定されていてそこの水はけが悪そうな場合には、キャンプ場の方に相談して移動させてもらいましょう。すでに雨が降っていて水たまりができているようなところは避けましょう。テントやタープ下に水たまりができたら困りますよね。
雨の日に必要な装備について
テント、タープは耐水性があるものを使用しましょう。よほど安価なものでない限りは大丈夫だと思います。テントやタープには耐水性の表記があります。数値が1500mm以上であれば通常の雨程度なら大丈夫でしょう。テントにはフライシート、フロアーそれぞれに耐水性の表記がある場合もありますのでそれも確認してみてください。
次は雨具類。カッパ、傘、替えの服、タオルなど。カッパは設営、撤収時に雨が降っていれば使います。傘はトイレに行く際にあると便利です。濡れた場合の、替えの服やタオルもあると安心です。靴も防水性のあるものが良いですね。いっそのこと濡れても良いサンダルでも良いです。
また、大きなビニール袋があると便利です。濡れたテントやタープを入れて持ち帰れます。万が一のためにスコップもあると良いでしょう。水が流れる溝などを作ってテント、タープに水が流れてこないようにできます。
雨の日の設営、撤収について
設営時は先に荷物を下ろすと濡れてしまいますので、まずタープだけ張りましょう。タープを張ればその下にグランドシートなどを敷いて濡れないところに荷物を下ろすことができます。そのあとでテントを張るとあまり濡れずに済むでしょう。またテントの入り口にタープが被さるようなレイアウトにするとテントへの出入りの際に濡れずに済むでしょう。
撤収時は順番が逆で、最後にタープを仕舞うようにします。タープ以外をタープの下で片付ければ濡れずに済みます。可能な場合は車をタープそばに移動しても良いでしょう。最後にタープを丸めて大きなビニール袋に入れてしまえばタープの片付けも短時間で終わります。
濡れたままテントやタープを持ち帰った場合には、家でしっかり乾燥させます。濡れたままにするとカビが生える原因になります。実はこれが一番面倒だったりします・・・。
焚き火について
雨の日の焚き火はタープの下ですることになると思いますが、初心者のうちは危険ですので控えましょう。ガスのコンロが一番安全です。雨の日は時間がかかる煮込み料理などが適しています。ガスコンロは火力の調整も簡単で煮込み料理の失敗が少ないです。
焚き火がしたい場合には、焚き火を何回か経験して薪の量に対する炎の大きさ、爆ぜた時の火の粉がどれくらい飛ぶかなど把握できるようになってからが良いです。タープの下に椅子、テーブルを置いたうえで焚き火をするスペースが必要なためタープは大き目のものが必要になります。タープが大きくなるとさらに丈夫なポールやペグも必要になってきます。
一番の危険はタープに引火して燃えてしまうことです。燃えないまでも火の粉が付けば簡単に穴が開いてしまいます。タープ以外にもテントや椅子も火の粉で溶けて穴が開いてしまいます。
最近はやりのポリコットン製のタープであれば、燃えてしまうというのは起きにくいですが、火の粉で穴は開いてしまいます。大切なキャンプ道具に穴はあけたくないですよね。それにポリコットンのタープは大雨の場合には雨がしみ込んでくるデメリットもあります。撤収も大きく重くなります。初めての雨キャンプはポリエステル製タープの方が簡単に扱えるでしょう。
最後に
キャンプには少なからず危険が伴います。濡れた石で滑って転ぶなど、雨の日は危険が増えます。ケガなどしないように。
それでは雨の日のキャンプを楽しんでください!