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神戸のカフェで「片桐はいり」を見かけた人続出!日常に混じって演じる喫茶演劇を開催【神戸市・イベント】

Hinata J.Yoshioka旅するフォト&ライター(神戸市)

今、神戸市のいろいろな地域で行われている「KORPA」というイベントをご存じでしょうか。

「KOBE Re:Public Art Project」 (略してKORPA)は、「アーティストの視点で再発見した神戸」を様々なかたちで紹介するというもの。その中のひとつ、片桐はいりさん演じる「喫茶演劇」を取材しに行ってきました。

場所はポートタワーの真前にあるカフェ「SO TABLE KOBE 0330」。ガラス張りで中の様子が丸見えなのですが、そこに観客がギュッと集まっています。

この演劇が面白いのは、片桐はいりさんが日常に混じってさりげなく演劇をしてしまうというところ。店の前のモニターでは、片桐さんの手元が映し出されていてセリフも聞こえるようになっています。

その演劇の内容は、カフェのお客さんである片桐はいりさんが「天地創造の物語」を妄想して喋り始め、それと同時に手が動き出しコーヒーを中心にミルクや水、タバスコ、粉チーズなどを振り撒いてテーブルに宇宙を描いてしまうという設定。

片桐はいりさんの真剣な表情とセリフ、どんどん散らかってカオスになっていくテーブルの様子があまりにも面白く、またそのリアルな状況での演劇という斬新さに驚きました。

神戸では喫茶しゅみ、元町サントス、アルファ本店でも同じく開催されたのですが、毎回人が殺到して観客側から演劇がほとんど見えなかったようで、片桐さんは立ち上がって壁をたたいたり突然歌ってみたりもしたそう。

「演劇が見えないままに、観客が想像力だけで何が行われているかを感じ取るという状況もかなり面白いですよね」と片桐さん。

ちなみにこの日の観劇は抽選になり少人数の観客だったので、派手なアクションはせずに普段はやらない手元だけの演技に集中してみたところ、これが案外難しかったのだとか。

「セリフの内容があまりにバカバカしくて笑ってしまいそうな中で、(シュールに)演技しているこのおかしさを皆んな分かって〜と思いながら演じていました」と、その時の心情を笑いながら教えてくれました。

今回の喫茶演劇のような斬新な取り組みを、神戸のあちこちで体験できる「KORPA」。そのほとんどが無料イベントなので、あちこち巡ってみない手はありません。

その中のひとつ、「SARF」という専用の無料アプリを使って街歩きをしてみました。令和版『新・神戸百景』というコンテンツ内に示された各ポイントに行くと、さまざまなアーティストたちがそのポイントで感じたことを音声メッセージで聞くことができます。

まず、期間中は毎日展示を見ることができる「住友倉庫」に到着しました。最近、大きな音楽イベントを開催したりと何かと注目のスポット。先日も、このイベントのキュレーターをしている森山未來さんが来ていましたよ。

さて、ここでスペシャルアイテム登場。実はこの街歩きをより楽しむために無料配布されている「URBANIST KIT」 (限定100個) があるのですが、それを使ってみることに。

キットの中に入っていたアイテムの中から「住友倉庫」に関連するものを出して、独特な味のスパイスを噛みながら紙に書いてあるミッションを実行しました。その内容はせっかくなので内緒にしておきますね。ヒントは五感です。

もちろんこのキットがなくても十分に楽しめる街歩き。「SARF」にポイントされている場所を通るたびに音声が急に流れ出すのには驚きますが、イヤホンをつけていれば問題ありません。ちなみにポイントは市内で100カ所ほど。

「住友倉庫」の中はかなり独特の空間です。廃墟巡りにどこか近いような、ちょっとトリップ感のある雰囲気に入り込んでしまう面白さがあります。

どっぷりと異空間を満喫したあと、住友倉庫のすぐ近くの「TOOTH TOOTH MART FOOD HALL&NIGHT FES」に寄って、ご飯を食べることに。átoaの巨大水槽で泳ぐエイを見上げながらのオムライス。お酒でも飲もうかな〜

「SARF」ポイントがある街歩きの場所の中でもターミナルとして、ネイチャースタジオ、旧グッゲンハイム邸、淡河宿本陣、水道筋商店街、KIITOの5カ所があり、「URBANIST KIT」もそちらで配布中 (無くなり次第終了) という話です。

神戸にずっと住んでいても、まだまだ知らない面白スポットがあります。ローカル&アートな視点でピックアップされたポイントを繋ぎ歩くことで、神戸をより深く体感できるかもしれませんね。

「KORPA」という大きなプロジェクトは今月19日まで、いろいろな形で神戸の各所で行われています。パフォーマンスアートやライブ、展示やアーティストによる交流イベントも。あともう少しの期間、神戸をマニアックに回遊してみてはいかがでしょうか。

KOBE Re:Public Art Project (KORPA)

KOBE Re:Public Art Project (KORPA)ホームページ (外部リンク)
↑こちらにSARFでの街歩きや、全てのイベント情報が掲載されています
場所:神戸市内各地
開催日:2023年2月22日(水)〜3月19日(日)
<関連記事>スパイス香る巨大倉庫で二度と実現できないイベントが開催

旅するフォト&ライター(神戸市)

旅なしに人生は語れない、ノマド系フォトライター。国内から世界各国まであちこち歩きまわって取材する、体当たりレポートを得意とする。趣味は美味しいもの食べ歩き、料理、音楽、ダンス、ものづくり、イベント企画などなど、気になる物には何でも手を出してしまう。南国気質で、とにかくマイペースな自由人。

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