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美しくおいしい水と空気が育んだ沖縄のお酒【那覇市】

ユミ地域情報発信ライター(那覇市)

沖縄のお酒とは「泡盛」です。

泡盛は琉球王朝時代から作られていて約600年の歴史があります。当時泡盛は外交上重要な品とされていて、中国の冊封使(さっぽうし)の接待や薩摩藩や江戸への献上品だったので、飲めるのは上流階級の人だけでした。

泡盛が薩摩に渡ったことで焼酎が生まれたとも言われています。時代共に泡盛がだんだんと庶民も飲めるようになりました。

今日は「瑞泉酒造」にお邪魔してきました。

瑞泉酒造について

瑞泉酒造の看板
瑞泉酒造の看板

瑞泉酒造の由来は公式サイトに書いてありました。

瑞泉酒造株式会社は明治20年(1887年)51に創業。
その昔、琉球王府はい品質を保持するために、首里三箇と呼ばれるの城下町、崎・・堀でのみ泡盛の醸造を許可し厳しい管理下におき、伝統の味を守り続けてきました。
首里の銘酒“琉球泡盛瑞泉”は、弊社瑞泉酒造株式会社の創始者であります喜屋武幸永が名付けたものであります。

引用:瑞泉酒造

首里城にある龍樋
首里城にある龍樋

瑞泉とは、素晴らしい泉という意味で首里城にある通称・龍樋、正式名・瑞泉にちなんで創始者が名付けたそうです。龍樋の水は琉球時代から美しく美味しい水だったと言われています。

首里は高台にありますが、水が豊富だったので泡盛だけでなく、様々なものが生まれました。この辺りのお話はまた別の機会に。

瑞泉酒造の様子

鳥堀交差点近くの瑞泉酒造にお邪魔しました。

瑞泉酒造の外観
瑞泉酒造の外観

趣のある佇まいですね。建物の中に入ると、泡盛のいい香りが漂っています。

瑞泉酒造の泡盛のラインナップ
瑞泉酒造の泡盛のラインナップ

右側の棚には瑞泉酒造で作られている泡盛がズラっと並んでいます。もちろん、購入することも出来るのですが、試飲も出来るのです。

この試飲がハンパじゃありませんでした。

瑞泉酒造の泡盛を試飲してみました

お願いすると、どれでも試飲することが出来るのです。

瑞泉酒造の試飲ブース
瑞泉酒造の試飲ブース

小さなカップに少しずつ入れていただいて、全種類制覇する勢いで試飲させていただきました。同じ酒造所で作られている泡盛ですが、銘柄によって味が全く異なります。面白いですね。

泡盛の原料は主にお米、黒麹菌、水です。私は試飲しながら、首里のおいしいお水はもちろん、首里の空気も大きく影響しているのだろうなと思いました。

私が試飲させていただいた泡盛の中で特に印象的だったものを紹介します。

御酒(うさき)

右上:御酒(うさき) 左下:尚
右上:御酒(うさき) 左下:尚

写真の右上の丸で囲んだのが御酒です。首里は沖縄戦での被害が大きくたくさんのものが失われてしまいました。ですが、戦前の黒麹菌が見つかり、奇跡的に発酵に成功したことで製造できた唯一無二の泡盛です。白梅のような品のある香りが古き良き時代の雰囲気を伝えているように思いました。

尚(しょう)

写真の左下の丸で囲んだのが尚で、泡盛の製造法としては珍しく、3回も蒸留しています。フルーティな香りがするので泡盛っぽくない気もしますが、お米の甘みも感じられます。泡盛はオジサンぽいと思っている方に是非飲んで欲しいですね。カクテルにしてもおいしそうです。

King

矢印がkingです
矢印がkingです

古酒なので角が取れた、まろやかでとろんとした大人の味わいです。じっくり飲みたくなりますね。

泡盛と呼ばれるためには定義があるのですが、泡盛の飲み方に決まりはありません。
私個人的には、まずはロックで飲んでみて、その後で水や炭酸、好きなジュースで割って飲むことをオススメします。いろいろ飲み比べてみて、好きな銘柄や好きな割り方が見つかったら良いですね。

瑞泉酒造の基本情報

所在地 :沖縄県那覇市首里崎山町 1-35
TEL :098-884-1968
営業時間 :9:00~17:30 ※受付時間:17:00 まで
定休日:土曜日曜、祝祭日、その他 
駐車場:あり

地図はこちら。

地域情報発信ライター(那覇市)

東京都出身、那覇に移住して14年目です。沖縄の暖かい気候とおいしい食べ物や作り手との距離の近さに魅せられたので、もうどこにも行かないわ~と思ってます。那覇市の魅力をお届けします。

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