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ソーシャルメディアで就活しなかった人約7割、理由は…!?

不破雷蔵グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  
↑ 気軽に情報発信との観点でもソーシャルメディアは良いツールとなるはずだが…?

「ソー活」行動は公式アカウントのフォローや就活仲間とのリンク

ソーシャルメディアでは自分の行動は第三者にも筒抜けになる。情報収集ツールとして有益だが、外した羽目が企業側に露呈し、就職活動でマイナスの結果が出てしまったとの話もある。そこでソーシャルメディアを用いた就職活動、いわゆる「ソー活」について、連合が2014年6月に発表した調査結果からその実態を確認する。

まずは「ソー活」そのもをした・しないについて。した場合は具体的行動内容を聞いたのが次のグラフ。多い行動は「企業の公式アカウントのフォロー」。11.8%と1割を超えている。

↑ どのようなソー活をしたか(複数回答)
↑ どのようなソー活をしたか(複数回答)

企業の公式アカウントは広報担当的な役割を持ち、公式情報を発信することになる。それらの情報を追いかければ、該当企業の最新情報を収集できることになり、より深い理解を得られる。

次いで多いのは「就活仲間とのつながり」で10.8%。元からの自分の知人に留まらず、同一業種、さらには同一企業の就職希望者との情報交換は、大いに役立つ。また類似の活用法として「就活情報発信アカウントをフォロー」も該当するが、こちらも8.3%と高めの値。

情報収集活動とは別に、ソーシャルメディアのマイナス的な効用を打ち消す行動をする人も多い。「企業側に見られたくない投稿の削除」「ホンネを書くアカウントを特定されないように」などが上位に見受けられる。ソーシャルメディア上での発言や、その発言から確認できる行動内容がばれて、就職活動の上でマイナスの効果が生じてしまった実例は多い。

他方、これらの「ソー活」自身をしていない人は68.5%と7割近くに達する。プラスになるようなアクションを特にする必要性はないと考え、また隠さねばならないようなこともとりわけしていない、そこまで気になることはない、との人が、世間一般では大勢を占めていることになる。

しない理由は「就活とプライベートは別物」

ソーシャルメディアは便利なサービス。就職活動に使わない人が7割もいるのには少々驚き、という人もいるだろう。そこでソー活しない約7割に、どうしてしないのかを尋ねた結果が次のグラフ。

↑ ソー活をしなかった理由(しない人限定、複数回答)
↑ ソー活をしなかった理由(しない人限定、複数回答)

最上位の回答は「自分のプライベートは知られたくない」で36.5%。ソーシャルメディアは自分自身のプライベートを露呈した上で使用している。企業との結びつきを得ることは、自分が情報収集を出来るのと同時に、企業側にも自分の情報を知られる可能性が生じることを意味する。自分から結びつきを求めなくとも、公開情報なので、企業側に情報を取得される可能性はある。

たとえ就活にマイナスとなるような情報を発信していなくても、就活及びその後の就業と、プライベートは別物として、仕切りを設けたいとの意図は大いに理解できる。例えば現在就業している人が、突然上司からソーシャルメディア上で「プライベートのアカウントからの」フォローを強要されたら、どのような心境を抱くだろうか。「SNS(ソーシャルメディア)はプライベートとして区別したい」「内定後・入社後も監視されそう」も似たような意味の意見として見ても良い。

次いで多い回答は「内定には結びつきそうにない」で26.4%。「就活情報サイトだけで十分」などもほぼ同じ意見で、ソーシャルメディアから発せられる情報は、既存の他ルートからの情報以上のものではないとの判断である。

これを男女別に仕切り直したのが次のグラフ。女性の方が挙げる理由数が多く、中でもプライベートについて大きな懸念を有している。

↑ ソー活をしなかった理由(しない人限定、複数回答)(男女別)
↑ ソー活をしなかった理由(しない人限定、複数回答)(男女別)

男性がプライベートに無頓着なわけでは無く、女性がより慎重・真剣であるだけの話だが、中でも「自分のプライベートは知られたくない」「SNSはプライベートとして区別したい」「内定後・入社後も監視されそう」の3点で女性が大きく値を伸ばしているのは、女性がソーシャルメディアの上でのプライバシーを重要視していることの表れともいえる。

他方「ソーシャルメディア上でボロが出るのが怖い」の項目はわずかながら男性の方が上。いわゆる「お痛」的な行動は男性の方が自覚している割合が多いのかもしれない。

情報収集の観点ではソーシャルメディアは有効な手段の一つに違いない。一方で使い方を誤るととんだしっぺ返しを受ける。だがそれはソーシャルメディアに限った話では無い。基本的にネット上で発信した情報は不特定多数に認知される可能性があること、その不特定多数には就職活動の相手となる企業も含まれることを、認識した上で、ソー活をする・しないの判断を下すべきだろう。

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グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  

ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

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