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ドライブレコーダーの搭載率32.1%(2019年公開版)

不破雷蔵グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  
↑ 事実を提示できるドライブレコーダーは頼りになる装置(素材:ぱくたそ)。

自動車は非常に便利だが、同時に危険性の高い道具に違いない。ちょっとした判断ミスや故障、トラブルで多くの人を巻き込む事故の引き金が引かれてしまう。しかし多数の経験や技術の進歩により、少しずつ事故発生そのもの、そして事故が生じた際の被害を減らす仕組みが生み出され、導入されている。今回はソニー損害保険が2019年11月に発表した、カーライフの実態に関する調査結果(※)の最新版となる2019年版を基に、自家用車へのドライブレコーダーと自動ブレーキの搭載実情を確認していくことにする。

自動車には多様な技術や経験の上で安全運転を支援する機能や装置が開発され、搭載することが可能となっている。そのうち、自動ブレーキ(前方の車と衝突しそうになったらブレーキが作動する機能)とドライブレコーダー(車両の走行状態や事故状況を録画する装置)について、主に運転している自家用車に搭載しているか否かを確認したのが次のグラフ。搭載していない場合は、搭載するつもりがあるか否かも聞いている。

↑ 主に運転している車に付けているか(装置種類別)(2019年)
↑ 主に運転している車に付けているか(装置種類別)(2019年)

ドライブレコーダーの搭載率は32.1%、自動ブレーキは23.5%。双方とも搭載派は少数だが、搭載を希望する人は5割台に上っており、今後もさらに搭載需要が拡大することが容易に想像できる。他方、搭載したくないという人はドライブレコーダーで7.1%、自動ブレーキで15.5%。自動ブレーキの方がいくぶんながらも不必要さを覚えている人が多い。

一方でドライブレコーダーで5.4%、自動ブレーキでは7.3%の人が、それぞれの装置の存在を知らなかったと回答している。自家用車を常用している人でそれだけの人が装置の認識すらしていなかったのは驚きではある。

今調査における搭載率の実情を経年変化で見たのが次のグラフ。2012年時点ではドライブレコーダーの設問は無かったので空欄となっている。

↑ 主に運転している車への搭載率(装置種類別)
↑ 主に運転している車への搭載率(装置種類別)

一部前年比で減少する場合もあるが、おおよそ搭載率は増加傾向にある。2018年では特にドライブレコーダーの搭載率が前年比でほぼ2倍にまで増加しているのが目に留まる。

2018年の報告書では「あおり運転に関する報道を目にするなどして、ドライブレコーダーの必要性を感じる方がこの1年で増えたことが推測されます」と説明しているが、納得できる話ではある。

ドライブレコーダーの映像が事件解決、真相究明に貢献した事例も少なくない。ドライブレコーダーは直接事故そのものの発生や事故における物理的・人命的な損害を減らすわけでは無いが、事故における責任の有無を明確にし、無実の罪に問われない証拠を形成してくれる、頼りになる存在に違いない。また、単価が比較的安く、取り付けも容易であることも、搭載率を高める一因だろう。

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※カーライフの実態に関する調査結果

今調査の直近分は2019年10月16日から17日にかけて自家用車を所有し月1回以上運転する18~59歳の男女を対象に、携帯電話を用いたインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1000件。男女比、18~19歳・20代・30代・40代・50代の年齢階層別構成比は均等割り当て。調査機関はネットエイジア。過去の調査もほぼ同じ条件で実施されている。

(注)本文中のグラフや図表は特記事項の無い限り、記述されている資料からの引用、または資料を基に筆者が作成したものです。

(注)本文中の写真は特記事項の無い限り、本文で記述されている資料を基に筆者が作成の上で撮影したもの、あるいは筆者が取材で撮影したものです。

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(注)グラフの体裁を整える、数字の動きを見やすくするためにグラフの軸の端の値をゼロで無いプラスの値にした場合、注意をうながすためにその値を丸などで囲む場合があります。

(注)グラフ中では体裁を整えるために項目などの表記(送り仮名など)を一部省略、変更している場合があります。また「~」を「-」と表現する場合があります。

(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。

(注)「(大)震災」は特記や詳細表記の無い限り、東日本大震災を意味します。

(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。

グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  

ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

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