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バレンタインのギフトを「ピンポイント」で - Zappos PinPointing

松村太郎ジャーナリスト/iU 専任教員
Pinterestの投稿を元に、その人にふさわしいギフトをおすすめしてくれる。

Amazonをうならせた買収させた経緯を持つ靴のECサイトZapposが、Pinterestユーザーのピンを元に、何をギフトで贈ったら良いかが分かるページ「Zappos PinPointing」をバレンタインギフトシーズン向けに公開しています。

Pinterestのユーザー名を入れると、すでに貯まっているPinの中身からキーワードを割り出し、それにフィットする商品をPinterestのデザインでレコメンドしてくれます。例えば、花やレースといった具体的なものや、旅行、風呂などのシチュエーション、はたまたグリーンやピンクといった色などが抜き出され、キレイな商品画像が並びます。

一応、私のPinboardもあるのですが、そもそもあんまりマジメにやっていないということと、インフォグラフィックをクリップしたりしていて、あんまりクールな商品が紹介されてこないんじゃないか、と思っていたのですが、そんなに悪くないかもしれません

Pinterestに集まる興味から、その人へのギフトを教える新しいレコメンド。
Pinterestに集まる興味から、その人へのギフトを教える新しいレコメンド。

一応何が起きているか、ということについて。

Pinterestは普段ユーザーが「いいな」と思ったキレイな写真や、「欲しいな」と思った商品の写真などがポストされている場です。つまり、ある意味で、「こんなモノが生活にあったらいいな」「こんな景色、素晴らしい」といった割と感性に近い部分の情報が集まってきています。

そうした情報と、Zapposが実際にラインアップしている商品をマッチングさせるのですが、ポイントはこれをギフトに活用しようとしている点です。

今までAmazonは、他のユーザーのデータなども使って自分が欲しいと思われるモノを掲出してきましたが、PinPointingは相手であるPinterestユーザーが何に興味があるかというアイディアを提供してくれる点です。

ギフトは気持ちを届けられることはもちろんですが、できれば欲しがっているモノ、使ってもらえるモノを贈りたいと思うものです。そうしたヒントをPinterestを元にして提供しようというアイディアは、ギフト市場やギフトのやりとりを、より心地よい物に変えてくれるかも知れません。

とは言っても、来年のバレンタインを狙って、PinterestをAudiだらけにしても、ダメですよ。

ジャーナリスト/iU 専任教員

1980年東京生まれ。モバイル・ソーシャルを中心とした新しいメディアとライフスタイル・ワークスタイルの関係をテーマに取材・執筆を行う他、企業のアドバイザリーや企画を手がける。2020年よりiU 情報経営イノベーション専門職大学で、デザイン思考、ビジネスフレームワーク、ケーススタディ、クリエイティブの教鞭を執る。

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