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4人の子を育てて気づいた、片づけよりも大切なこと~イライラしない子育てのヒント~

藤原友子小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

「片づけなさい!」に疲れていませんか?
子どもが散らかした部屋を見て、思わずイライラしてしまう毎日。
でも片づけを押しつけるだけでは、子どもも親も疲れてしまいますよね。

そんな私も、かつては「片づけなさい!」と何度も言う日々を送っていました。
けれど、ある日ふとした出来事から、片づけ以上に大切なことに気づいたんです。

そのきっかけは、意外にも「つっぱり棒」でした。

つっぱり棒事件から始まった気づき

先日、クローゼット内に設置したつっぱり棒が重さに耐えきれず落ちてきました。
「またか…」と思いながらも、面倒でしばらく放置していたら、末っ子が「なぁ、手伝ってよ」と声をかけてきました。


こうして一緒にクローゼットの服の数を見直す作業をすることになり、我が子が「違和感に気づく子」に育っていることを実感しました。

子どもに片づけを押しつける必要はない

おもちゃや散らかった部屋を見てイライラしてしまうのは、親としてよくあることです。
でも、それを子どもに押しつけて「片づけなさい!」と責めたり、怒ったりしても、果たして何か良いことがあるでしょうか?


もちろん「片づけなさい」と言い続ければ、片づけをするようになるでしょう。だけど、イヤイヤ片づけるか、片づけ嫌いの子どもが育つだけです。


極端な話、片づけができなくても人は生きていけます。
それよりも先に「片づけた後の気持ちよさ」を知ることの方が大事だと思うのです。

例えば、今回のように子どもが気づいて行動を起こした時、親も一緒に楽しむ気持ちで片づけに取り組むのもいいものです。


「イライラして子どもに片づけさせる」より「親がちゃちゃっと片づけてしまう」方がスムーズなこともあります。

片づいた部屋を見て「気持ちいいね!」「モノが取り出しやすい」ということを感じることは子どもにとっても良い経験になるはずです。

「片づけさせる」以外に大事なこともある

子どもにとって本当に大事なのは、片づけが上手になることではなく、自分や家族の暮らしの中で「快適さ」や「気づき」を共有できること。


そして親としても、目の前の散らかりにイライラしたり、散らかるおもちゃに対して目の敵のようにイライラするより、子どもの成長や感性を伸ばすことに目を向けていけたら素敵だと思います。

あくまでも片づけはゴールではなくプロセスです。
子どもに「片づけをさせる!」だけを目的にする必要はありません。


そして片づけは家族の暮らしを快適にするためのプロセス。
その過程で、親子で一緒に学び合い楽しむことこそが大切なのではないでしょうか。

子どもに片づけさせることよりも、「片づいた部屋は気持ちいい!」
この感覚を、親子で共有できる瞬間を大事にしていきたいですね。

小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

片づけのプロとして活動を始めたのに、自分の家は「片づけても、また散らかってしまう」という矛盾に悩む。家が散らかってしまうことを隠そうとしていたが、「いつもキレイじゃなくてもいい。何かあったときにすぐに片づく家にしておけばいい」と開き直り新たなメソッドを確立。 いつもキレイにしなくちゃいけない、もっと頑張らなくちゃいけない、そんなプレッシャーから解放され、もっと自由に、その人らしく生きるお手伝いを「片づけ」を通して行っている。著書『片づけられない主婦と片づけ嫌いの子どもを180度変える本』(マガジンランド)

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