干物を作るなら夏より「冬」!冬が干物づくりに適している納得の理由
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日本人にとって馴染み深い魚料理である干物。
魚を乾かすことから干物づくりは夏が適していると思う人もいるかもしれませんが、実は「冬」こそ干物づくりに適していると言われているのをご存知でしょうか?
そこで今回は、なぜ冬の方が夏よりも干物づくりに適しているのかについて紹介します。
干物はそもそも保存食
干物が夏より冬の方が適していると言われる理由の前に、そもそもなぜ魚を干物にするのでしょうか?
干物のルーツを調べてみると実は干物は縄文時代から既に作られていたようで、生の状態ではすぐに腐ってしまう魚を長期保存するために行われていたと考えられます。
魚を干して水分を飛ばすことにより微生物の繁殖を抑えられるので、魚を長期的に保管することができるという訳です。
夏より冬の方が干物づくりに適している理由
では本題の「なぜ夏よりも冬の方が干物づくりに適しているのか」について。
夏の方が日差しが強いのでよく魚の水分が抜ける気がするのですが、ネックになるのが気温と湿度。
干物を干すときは常温となるのですが、夏の30度前後の気温は微生物の繁殖が活発になりやすい温度でもあります。
一方冬場は夏よりも日差しは弱いものの空気が乾燥している上に、気温も低く微生物が繁殖しにくい温度であるため、夏よりも冬の方が干物づくりに適しているという訳です。
実際に干物を作ってみた
筆者も釣り人で釣った魚を持ち帰って食べることが多いので、実際に冬に干物を作ってみました。
今回干物にするのは30cm程度のマダイ。
可愛いサイズなのですが、あまり大きいと干すのが大変なので干物にするにはいいサイズです。
まずは鯛のぬめりや内臓を取り、開きの形にした後に
こちらを塩水に2時間ほど付け込みます。
塩水に浸けることにより、魚の筋繊維の隙間が小さくなって旨味を閉じ込めることができるようになるようです。
その後、キッチンペーパーなどで水分をふき取った後に
冬の寒空の下に天日干しにします。
この日は良く空気が乾燥した日でまさに干物日和、6時間程度干しました。
6時間後の干物の様子
日暮れ前になったので干物を取り込みます。
じっくり見てみると、表面が乾いて身が締まっているような気が。
途中でひっくり返してみたのですが、反対側もしっかりと乾いていました。
干した干物を焼く
取り込んだ後の干物の様子がこちら。
近くで見ると身が少し透き通って、引き締まっているように見えますね。
気温の低さや湿度の低さもあってか、かなり状態が良いように見えます。
では実際にタイの干物をグリルに入れて焼いていきます。
身を上側にして中火で焼きます。
しばらくすると表面に焼き色がついて美味しそうな匂いがしてきました。
ひっくり返して弱火にし、皮目も焼いていきます。
火加減に気をつけながら、火が通ったら完成です。
冬の寒空で作った干物をいざ実食
完成した干物がこちら。
見た目は完全によく見るタイの干物です。
こんがりと焼き目が入って非常に美味しそうな見た目をしています。
では寒空の下で天日干しにしたタイの干物を箸でつまんで、口に入れてみると
「美味しい…!」
今回釣ったタイは他にも刺身で食べていたのですが、生で食べた時よりも旨味が凝縮している気がします。
時期のせいかあまり脂は乗っていなかったものの、鯛の旨味がしっかりと感じられて大満足でした。
今回は干物づくりが夏よりも冬の方が適している理由について紹介しました。
冬は干物づくりで失敗の少ない季節ですし、釣った魚の他にスーパーの魚でも干物を作ることはできるので、気になる方はぜひ試してみてはいかがでしょうか?