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【京都市】岡崎 「KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2021」

高津商会RICALIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

実験的な舞台芸術を紹介するフェスティバル

「KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術際 2021 AUTUMN」を10月1日- 24日の24日間にわたり開催されています。

今回のフェスティバルは「もしもし?!」をキーワードに展開します。新型コロナウイルス感染症拡大の影響によりオンラインでの対話や創作など、目の前には存在しない、不在の身体に呼びかけることが多くなったこの1年半。いまここにいる / いない他者の声や、いま起きている / 起きていない音にいかに耳を傾けるのか、これまで以上に問われているのではないでしょうか。「もしもし」と呼びかける主体はわたしなのか、それともわたしは呼びかけられているのか。そして、見えない「もしもし」の向こうをいかに想像していくのか。声・音・語り・静寂など多様な切り口から、これらを問い直す作品群の上演、リサーチ、エクスチェンジによる3つのプログラムで、見えない声、聞こえない音を発見していくことを目指します。 関西地域をアーティストとともにリサーチし未来の創作基盤につなげていく「Kansai Studies」、国内外の先鋭的なアーティストによる作品を上演するプログラム「Shows」、トークやワークショップなど鑑賞とは異なるフォーマットで、舞台芸術に限らず先端的な思考に触れる「Super Knowledge for the Future [SKF]」の3つのプログラムでフェスティバルを展開します。(ロームシアターHPより)

毎年行われる「KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術際」では、今回も様々なプログラムやショーが目白押しです。

開催場所もロームシアターを始め、京都市内のあちこちで行われています。

京都の秋の芸術祭シーズン真っ只中ですね。

プログラム

・Shows (上演プログラム)
 ホー・ツーニェン [シンガポール|展示]
 チェン・ティエンジュオ [中国|展示・パフォーマンス]
 荒木優光 [日本|音楽]
 ベギュム・エルジヤス [トルコ/ベルギー/ドイツ|パフォーマンス] 
 ルリー・シャバラ [インドネシア|音楽・パフォーマンス]
 和田ながら×やんツー [日本|演劇・美術]
 フィリップ・ケーヌ [フランス|演劇]
 松本奈々子、西本健吾 / チーム・チープロ [日本|ダンス] 
 鉄割アルバトロスケット [日本|演劇]
 関かおりPUNCTUMUN [日本|ダンス] 
 Moshimoshi City [日本|パフォーマンス]
 (テキスト:岡田利規、神里雄大、中間アヤカ、ヒスロム、増田美佳、村川拓也)
(ロームシアターHPより)

ルリー・シャバラ「ラウン・ジャガッ:極彩色に連なる声」

特に、私が気になっているのが、インドネシアにいるルリー・シャバラさんが遠隔指揮をしながら京都にいる人たちとコミュニケーションとりつつ練習が続けられ、会場をいっぱい使った空間演出とともに広げる音楽・パフォーマンスです。

練習風景(https://twitter.com/kyoto_exより)
練習風景(https://twitter.com/kyoto_exより)

AIが映し出す画像を元に、様々なヴォイスで会場全体を包み込むという画期的な演出なようで、パフォーマーだけでなく、会場全体がアート作品となることが実感できるイベント。

2021/10/9(土)&10(日)17:00 開演 ( 16:30 開場 )

会場:ロームシアター京都 サウスホール (有料)

コンセプト・演出:ルリー・シャバラ、空間演出:筒井潤、演奏:テニスコーツ

残席少なくなってきているようですので、体験にご興味ある方は、是非ともチケットをゲットしてくださいね。

(c)KYOTO EXPERIMENT
(c)KYOTO EXPERIMENT

インドネシア・ジョグジャカルタを拠点に活動するデュオ、スニャワ(Senyawa)のメンバーでもあるヴォイス・パフォーマーのルリー・シャバラは、即興的に合唱を構築するシステム〈ラウン・ジャガッ(Raung Jagat)〉を独自に考案したことでも知られている。ジョン・ゾーンやフィル・ミントンからも影響を受けたというシャバラのシステムでは、参加者にハンドサインで指示を与えることでヴォイスをコンダクトし、様々な音楽的/文化的背景を持つ人々が共同で声のアンサンブルを編み上げることを可能にする。興味深いのはテニスコーツも参加する今回の公演ではコロナ禍でシャバラが来日できないため、コンダクター不在の状況でパフォーマンスが行われるという点だ。シャバラ自身の言を借りるならば、それは新たなる〈声の民主化〉の契機ともなる。

KYOTO EXPERIMENT ミーティングポイント

京都の岡崎地区にあるロームシアター京都は、昔は京都会館と呼ばれていました。

文化・芸術が渦巻く、岡崎にあるロームシアター前を通ると、今、大きな木製ローラーコースターが見れます。ここが今秋の「ミーティングポイント」となってます。

フェスティバル開催期間、ローム・スクエアに出現する「ミーティングポイント」は、観客とフェスティバルとをつなぐ交流の場。オランダを拠点に活躍する美術家、オスカー・ピータースが手がける巨大な木製ローラーコースター「The Moving Mountain」が“会場そのもの”となり、トークイベントやワークショップを開催したり、常駐スタッフによるおすすめプログラム紹介を行います。 巨大コースターに乗って会場をめぐるのは、人間ではなく、【ライダー】と呼ばれるオブジェたち。この【ライダー】は、伝統工芸・現代美術の各部門でプランを公募するほか、市民向けワークショップで制作も行います。ここに集う作品たちが紡いでいく、もうひとつの“物語”にもご期待を。これまでにないエンタメ感、スケール感が加わったミーティングポイントを、ぜひご体験ください。(ロームシアターHPより)

日本仏教における“アヴァンギャルド”: 平安初期の比叡山と天台仏教の文化

10月2日ロームシアター会議室にて参加した講演会もすごく勉強になりました。

京都に根ざした国際演劇祭「KEX」が、未来のクリエイターや企画の実験場、アイデアソースとなることを目指し、京都を含む関西の地域文化をリサーチするプログラムの一貫です。

「Kansai Studies」「Shows」「Super Knowledge for the Future[SKF]」の3本柱で構成された「2021 AUTUMN」のSKFの一つです。

史実に基づきながら、文化がどう変化して影響していたのか、宗教と文化のあり方、そして過去と現在のあり方などを考えさせられ、いい機会をいただきました。

「KYOTO EXPERIMENT 2021 Autumn」で上演する荒木優光による公演の舞台は、比叡山ドライブウェイ駐車場。これにちなみ、会場となる土地の歴史・文化に光を当てる企画。比叡山には806年に最澄が開いた天台宗の総本山延暦寺があり、当時この地には、僧侶の国際交流、新しい価値観の興隆といった思想の一大ムーブメントがあった。平安初期の仏教文化から、現代社会を考察する。

他にもまだこれから開催予定のプログラムが目白押しです!

KYOTO EXPERIMENT 開催概要

KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭は、国内外の「EXPERIMENT(エクスペリメント)=実験」的な舞台芸術を創造・発信し、芸術表現と社会を、新しい形の対話でつなぐことを目指すフェスティバルです。演劇、ダンス、音楽、美術、デザイン、建築などジャンルを横断した実験的表現が集まり、そこから生まれる創造、体験、思考を通じて、新たな可能性をひらいていきます。

「日本映画」の父と言われる牧野省三さんと一緒に日本映画界を作り上げてきただけでなく、テレビのセットやイベント企画運営などをする一方、ほとんどの時代劇、また演劇や映画撮影の大道具、小道具、美術品などを扱う、京都でも老舗会社と知られる「高津商会」でも、多くの舞台美術の小道具などの貸し出しをしたり企画プロデュースなどのお手伝いをしたりしています。

「KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術際」での経験や話は私も勉強になるため、できるだけ多くのイベントやワークショップに参加しています。

気になるイベントが見つかれば、遠足がてら足を運んでみてはいかがでしょう♪

KYOTO EXPERIMENT事務局
TEL: 075-213-5839(平日11:00-19:00)
MAil:ticket@kyoto-ex.jp
WEB: https://kyoto-ex.jp

LIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都で生まれ育つ。世界各地を周遊、欧米中心に20年ほど滞在し京都に帰還。日本のコアな伝統文化や芸能、神社仏閣や裏歴史、催事らを国内外の旅サイト・雑誌・新聞で執筆。経験に基づく“陰謀説”の電子書籍出版あり。フォトジャーナリスト、写真映像家、音楽・イベントプロデューサー、特殊ツアープロデュース・ガイドから日本庭園庭師までマルチに活躍。日本映画の発祥時より美術に携わってきた”ジャパニーズハリウッド”京都太秦にある老舗『髙津商会』にて映画・美術装飾・アート&エンタメ、海外事業に携わりつつ伝統文化・芸能などに関わる史実や古美術らについて勉強中。『京愛』や『日本愛』を深め世界進出を夢見る毎日。

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