地震災害では、電気のブレーカーを落としてから避難することが浸透してきているが、水害時の対応についてはあまり知られていない。
関西電気保安協会によれば、水害時にも電気設備類が故障していれば感電の可能性があるため、停電していても分電盤のブレーカーを切ることが重要だという。洪水で電気類が濡れた状態のまま、突然、通電すると、感電や火災を引き起こす危険性がある。
すでに浸水などの被害にあっている場合は、ブレーカーを切る際に厚手のゴムあるいは皮手袋を着用したり、木の棒を使うなど、直接触らないようにすることも大切だ。
また、太陽電池発電設備は、浸水・破損をした場合であっても、光があたれば発電をすることが可能で、このため、破損箇所などに触れた場合、感電をするおそれがあるという。復旧作業中の感電を防ぐため、太陽電池発電設備が自宅にある場合、あるいは見かけた場合には、むやみに近づかないよう、十分注意する必要がある。
太陽光発電も注意
経済産業省産業保安グループ電力安全課でも、2017年7月の秋田県を中心とした豪雨災害以降、水害後の太陽発電設備の取り扱いについて注意を呼び掛けている。
ハイブリッド車やEV車にも注意
住宅だけでなく、ハイブリッド車やEV車についても注意が必要。国土交通省では、外観上問題がなさそうな状態でも、感電事故や、電気系統のショート等による車両火災が発生するおそれがあるとして、以下のように注意を呼び掛けている。
災害後は、ストレスや疲労から、注意散漫になることがあるが、二次災害に巻き込まれないよう細心の注意を払い、また、周囲にも注意を呼び掛けることが大切だ。