家庭の食卓で一番良く登場し、家族にも喜ばれる手料理とは?
家族から好かれる手料理はカレーライス
家庭の食生活を担うことになる既婚女性において、日々のメニューの選択は頭痛のタネとなる。同じメニューの繰り返しでは飽きられ、凝ったメニューは時間もコストもかかるので遠慮したい。インスタント食品やスーパーなどで買った食材を並べれば手間はかからずに多種多様な料理を並べられるが、コスト面に問題が生じ、家族が出来合いのものが多用されるのを嫌う場合も多い。結局、多分に手料理がメインとなる。
それでは家族から最も喜ばれるのは、どのような手料理なのだろうか。パルシステム生活協同組合連合会が2013年11月に発表した、既婚女性を対象に行った調査結果では、「家族からもっとも喜ばれる手料理」としてもっとも多くの人が挙げたのは「カレーライス」だった。
カレーは多種多様な食材を織り交ぜて色々なスタイルで提供することが出来る。家族の好みに合った具材を採りいれれば、大いに喜ばれること間違いなし。カレーの汎用性、包容力の大きさは、まるでカレールーに魔法がかけられているかのようですらある。あの香りが台所からただよってくるだけで、空腹感を覚えた経験を持つ人は少なくあるまい。
次いで多いのは「ハンバーグ」「鶏のから揚げ」。味が重厚でボリューム感にあふれ、子供が好きそうなイメージが強いものの、比較的好感して食する世代が幅広い、汎用的な料理が上位に挙がっている(脂っ気が強いことから高齢層はやや苦手で、その点がカレーに劣るところか)。また調理が比較的簡単で、調理の腕に左右されず、味がそれなりに高いレベルを保てる(からこそ、家族に喜ばれると考えることもできる)のもポイント。
さらには「煮物」「餃子」「鍋料理」と続く。上位陣も含め、豪華な料理というより、馴染み深い、繰り返し出されうる家庭料理的な品目ばかりが並んでいる。いわゆる「家庭の味」こそが、手料理として喜ばれている証だろう。ただし肉じゃがをはじめとする、「家庭の味」ではあるが「和食」系のものは「煮物」「鍋料理」「豚肉の生姜焼き」ぐらい。当たり前すぎて、サプライズ的な喜びまでには至らないのかもしれない。
食卓にもっともよく登場する手料理も…?
一方、食卓にもっともよく登場する手料理の最上位も「カレーライス」。回答者は既婚女性なので、「夫婦世帯で主婦がもっともよく調理して食卓に並べる料理はカレーライス」と読み解くこともできる。
カレーは季節にもよるが一度作れば数食分は対応できるし、冷凍すればある程度保存しての流用も可能。こだわらなければ調理そのものは簡単で、時間もさほどかからない(他の家事と併行しての調理が可能)。しかも材料費も抑えることができ、ご飯だけでなくパンや麺類にも対応できる。食をつかさどる主婦にとってはまさに魔法の杖的な存在。さらに家族皆から好かれている手料理となれば、高頻度で登場するのも当然。
次点は「煮物」、そして「野菜炒め」「鶏のから揚げ」「ハンバーグ」。いずれの料理も多分に、主食を合わせるとしたらパンよりはご飯がよく合うことに気が付く。同調査では別項目で「夕食で喜ばれる主食は圧倒的にご飯」との結果が出ている。
登場する頻度が高い手料理でご飯に良く合う料理ばかりが並んでいるのだから、夕食でご飯が喜ばれるのも当然となる。あるいは逆に、夕食はしっかり感のあるご飯を主食として食べたいからこそ、ご飯に合うおかずが求められ、食卓によく並び、そして喜ばれるのだろう。
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