観音信仰の広まりとともに生じたとされる千日会は、各地で日時や考え方に多少の差異があるものの、おおよそ「この日にお参りすると、千日お参りした場合と同等の功徳があるとされる日」に行われる法要です。

平安時代の征夷大将軍・坂上田村麻呂（さかのうえのたむらまろ）が鬼神・大嶽丸（おおたけまる）の退治に際して、岩屋にこもって武運を祈願したと今に伝わっている猪子山。

JR能登川駅からほど近い猪子山の山頂の堂の奥の岩屋には、奈良時代に安置されたとされる石造の観音像「北向岩屋十一面観音」があります。

そんな由緒ある北向岩屋では、毎年7月16日に前夜祭が、そして17日には千日会法要が催されています。今年2022年も例年通り、7月16日と17日に催されます。

なお、各地で多少の差異があると先述しましたが、太郎坊宮の千日大祭は7月23日と24日です。7月23日の20時からは、奉納花火も打ち上げられる予定です。

北向観音の千日会を後援している東近江市観光協会にお話をうかがったところ「関係者のみが参加可能などといった制限は設けておりません。一般的な感染症対策を講じてお越しくださいませ」とのことでした。

一日の参拝で千日分の功徳を賜れる特別な日。スケジュールに空きがあるようでしたら、7月17日には猪子山へ、そして23日と24日には太郎坊宮を目指してみてはいかがでしょうか。

なお、山頂に至るには階段や坂道を経る必要がありますので、参拝に際しましては足元にご注意ください。

【北向岩屋十一面観音】

所在地

東近江市猪子町

参拝可能時間

24時間

千日会法要：7月17日、午前9時より

前夜祭：7月16日、午後5時より

電話番号

0748-29-3920

（※（一社）東近江市観光協会のもの）