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ZOZOチャンピオンシップ開幕直前にタイガー・ウッズに寄せられた難題は明日からの戦いにどう影響する?

舩越園子ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授
ウッズとケプカは昨年のライダーカップで共に過ごした仲間。今年のP杯はどうなる?(写真:ロイター/アフロ)

 ZOZOチャンピオンシップ開幕を明日に控え、最大の注目を集めるタイガー・ウッズに難題が寄せられている。

 ウッズは今年8月に左膝の手術を受けたばかりだが、世界ナンバー1のブルックス・ケプカもほぼ同時期にほぼ同じ左膝の手術を受け、回復・復帰したはずだった。

 しかし、ケプカは先週、韓国で開催された米ツアー大会のCJカップ・アット・ザ・ナインブリッヂの2日目にコース内で転倒。3日目を戦わずして途中棄権し、米国の自宅へ戻った。

 すぐに医師の診察を受けたそうだが、いまなお戦線復帰の見通しが立たず、12月に控えているプレジデンツカップ出場が難しくなる可能性も出ているという。

 今日23日、習志野CCでZOZOチャンピオンシップのプロアマ戦を戦っていたウッズの耳には、すでにその話が伝わっていた。

 ウッズはオーストラリアで開催される今年のプレジデンツカップで米国チームのキャプテンを務める。すでにチーム入りが確定しているケプカをもしも欠くことになれば、大切な主戦力を失うことになる。

 だが、さすが百戦錬磨で、自身も故障を何度も経験してきた王者ウッズである。

「今はドクターの診断を待って見守ろう。そうすれば、いくつかオプションが出てくるはずだ。その中から、どうするべきかを考えよう」

 ケプカとは、すでに話をして、ウッズなりのアドバイスを伝えたという。

「焦るなと言った。すでにブルックスはチームの一員だ。自力でチーム入りしたことに変わりはないと言った。キャリアにとってベストな道を探すしかない。たとえプレジデンツカップでプレーしないという結論になったとしても、僕はすべて了解するとブルックスに伝えた」

 昨季終了後に膝の手術を受けた選手は、ウッズとケプカ以外に、もう1人、ダスティン・ジョンソンもそうだが、DJはすでにリハビリを開始し、順調に回復しているという報告をウッズも得ているそうだ。

 ウッズは4名のキャプテン推薦を11月7日に発表する予定だが、ケプカがプレーできないとなれば、もう1人、推薦で選ぶことになる。

 ウッズの頭の中には、ウッズ自身の膝のこと、ケプカの今後の経過、キャプテン推薦の4名の候補選び、そして万が一の場合のもう1人の推薦候補と、考えるべきことが次から次へと増えつつある。

 だが、王者ウッズ、キャプテン・ウッズなら、明日からの4日間、プレーに集中し、最高のゴルフを見せてくれるのではないか。そうなることを願っている。

ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授

東京都出身。早稲田大学政経学部卒業。百貨店、広告代理店勤務を経て1989年に独立。1993年渡米後、25年間、在米ゴルフジャーナリストとして米ツアー選手と直に接しながら米国ゴルフの魅力を発信。選手のヒューマンな一面を独特の表現で綴る“舩越節”には根強いファンが多い。2019年からは日本が拠点。ゴルフジャーナリストとして多数の連載を持ち、執筆を続ける一方で、テレビ、ラジオ、講演、武蔵丘短期大学客員教授など活動範囲を広げている。ラジオ番組「舩越園子のゴルフコラム」四国放送、栃木放送、新潟放送、長崎放送などでネット中。GTPA(日本ゴルフトーナメント振興協会)理事。著書訳書多数。

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