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2015年の台風はエルニーニョ現象の影響が明瞭に

崎濱綾子気象解説者/気象予報士/防災士/ウェザーマップ
2015年台風経路図(気象庁報道発表資料より加工)

【台風の発生場所は南東、寿命は最長】

2015年台風経路図(気象庁報道発表資料より加工)
2015年台風経路図(気象庁報道発表資料より加工)

(発生数は平年並み・接近数は多い)

2015年の台風の発生数は平年並の 27個(平年値 25.6個)で、そのうち日本への接近数は平年より多い13個、日本への上陸数は 去年と同じ4個でした。

エルニーニョ現象の影響で、今年の台風発生位置は台風の統計を開始した 1951年以降、最も東に。(平均経度は東経 149.7度、平年値は東経 136.7度)また、平均緯度は平年より南(北緯 13.4度、平年値は北緯 16.3度)となっています。

(台風の寿命は1週間に)

台風の寿命の平均値は 7.4日と最も長くなりました(平年値 5.3日)。中部太平洋から日付変更線を越えて北西太平洋に移動してきた台風は 2個。(台風12号、台風 17号)。

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2015年台風の上陸・接近数(気象庁報道発表資料より抜粋)
2015年台風の上陸・接近数(気象庁報道発表資料より抜粋)

【日本への接近・上陸】

日本への台風の上陸数は去年と同じ、平年( 2.7個)を上回る 4個(台風 11号、台風 12号、台風 15号、台風 18号)。

このうち、台風 18号から変わった温帯低気圧と台風 17号の影響により、 9月に関東地方と東北地方で記録的な大雨となりました。(平成 27年 9月関東・東北豪雨)

台風 21号は沖縄に接近し 9月 28日に与那国島で同島の歴代1位となる最大瞬間風速 81.1m/sを記録しました。

【沖縄はリードタイムが長く】

台風の襲来が最も多い沖縄。フィリピン付近で台風が発生し3日後には沖縄へ接近するコースの場合、強風域の中で台風対策が強いられる事がありました。

しかし今年の台風は沖縄から遠く離れた南東海上での発生が多くなったため、沖縄付近に近づくまではおよそ1週間とリードタイムが長くなり、台風対策をするには沖縄には十分な時間がありました。各家庭では防護ネットを準備したり、出張や旅行の計画の見直しをするなど台風への対策や備えがある程度確保出来たかと思います。

【エルニーニョ現象はいつまで続く?】

最新のエルニーニョ監視速報によりますと、

来春にかけてエルニーニョ現象が続き、夏までに平常の状態になる可能性が高いとしています。

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※本文・画像は平成 27年12月21日気象庁報道発表資料より引用、抜粋。

気象解説者/気象予報士/防災士/ウェザーマップ

Yahoo!ニュースエキスパート。沖縄生まれ沖縄育ち。お天気キャスター中に本格的に気象予報士資格を取得したいと思い、2005年に沖縄初の女性気象予報士になる。TBS系列『RBC THE NEWS』(月~金)に2016年3月まで出演し上京。日々の番組内での天気解説や報道取材を通して見えてきたもの、天気の移り変わりを綴る。沖縄の観光大使「ミスはごろも」として沖縄観光PR活動も1年間経験。夢は沖縄の天気に関する本を出すこと。趣味は御朱印集めなど。

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