6月16日は和菓子の日。dancyu連載でおなじみの名老舗「岬屋」へ【東京都渋谷区】
6月16日は和菓子の日です。全国和菓子協会に制定されたのは昭和54年(1979年)ですが、その起源は平安時代に遡ります。仁明天皇(810~850年)が受けたご神託により、16にちなむお菓子屋やお餅を神前に供えて厄除や招福を祈願した「嘉祥の行事」に由来するのだとか。
そんなわけで、和菓子を買いに渋谷区富ヶ谷にある昭和9年(1934年)創業の老舗「上菓子 岬屋」さんへ。
店頭にはその日に販売している季節菓子が大皿に飾られいます。奇をてらわず、あくまでもシンプルで洗練された風情が素敵ですね。私は 生菓子の青梅、黄味時雨、水無月を購入。
蒸し暑い季節になると登場する岬屋の夏の名物・水羊羹は、粒あんとこしあんがあり、夏のお持たせとして人気の高い品です。
珍しい白小豆を使った粒あんの水羊羹は、3日前までに要予約。岬屋さんの連載がある『dancyu』の6月号でも白小豆水羊羹が紹介されていたようです。
dancyu7月号では、水無月が紹介されています。記事によると、水無月は「夏越の祓(なごしのはらえ)」と呼ばれる六月晦日(6/30)の厄払い行事に食べられてきたお菓子だそう。岬屋では、上白糖を用いた白い水無月と、生地に黒糖を用いた珍しい黒い水無月も販売しています。
帰宅して早速、水無月をいただくことに! 白い水無月はお餅っぽく見えますが、ぷりっと歯切れがよく、ほんのり甘い蜜漬けのささげとの相性も抜群です。三角形は氷室の氷をイメージしているそう。
こちらはういろう仕立の青梅。本物の青梅そっくりのころんとしたすがたがかわいいですね。
米ともち米を用いた生地の中には、上品な甘さのこしあんがしっとり詰まっています。
こちらは黄味時雨。
大手亡豆(いんげん豆の一種)や玉子、寒梅粉(もち米)を練ったほっくりした生地の中にはこしあんがぎゅぎゅっと。
京菓子の流れをくむ生菓子はどれも甘すぎず、とても上品な味わいでした。ご馳走さまです。
岬屋さんはお茶席でも定評があり、閉店前に売り切れてしまうこともあるので、早めに予約されることをおすすめします。
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岬屋
住所:東京都渋谷区富ヶ谷2-17-7 MAP
電話番号:03-3467-8468
営業時間:10:00~16:00
定休日:日曜、月曜(節句、彼岸を除く) 、年始、8月
アクセス:京王井の頭線「駒場東大駅」より徒歩7~8分、小田急線「代々木八幡駅」、東京メトロ「代々木公園駅」より徒歩10~12分