Yahoo!ニュース

夫婦デートで互いが気になる「これは避けてほしいナ」的NG行為とは

不破雷蔵「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者
↑ 仲睦まじい夫婦間のデート。でも避けてほしいこともあります

結婚して夫婦関係となった間柄でもやはりデートは楽しいもの。しかし仲睦まじい関係となった上でのデートにおいても、相手に「これは避けてほしい」的なスタイルは存在する。普段はなかなか口に出せないであろうその本音を、ゲンナイ製薬が2016年2月に発表した夫婦間におけるデートに関する調査結果(2016年1月7日から14日に渡り、配偶者が居る20歳以上の男女を対象に、インターネット経由で実施。有効回答数は1000件。男女比、10歳区切りの年齢階層(50歳以上はひとくくり)で均等割り当て)から探る。

夫婦の間柄となりお互いを良く知る関係となった男女間でのデートにおいても、「これはできれば避けてほしい」とする作法や行動性向は存在する。あるいは夫婦間だからこそ、余計に遠慮願いたい事柄もある。それを複数回答で尋ね、その上位陣を列挙したのが次以降のグラフ。

まずは夫が回答した、妻にしてほしくない、避けてほしいデート上の行動。

↑ 妻にされたら嫌なデート中の行動(男性、複数回答、上位陣)
↑ 妻にされたら嫌なデート中の行動(男性、複数回答、上位陣)

最上位は「普段着のままでおしゃれをしない」が26.2%。その次の次に「度を越した若作り」が22.0%。男性は女性に対し、見た目を気にする傾向が強く、相応な美しさを見せてほしいとする傾向があるようだ。あるいは自分がそばに居ることもあり、他人の羨望の眼差しを受けたい、自慢・披露したいとの深層部分での思惑もあるのかもしれない。

第2位には「スマートフォンばかりいじっている」が25.8%。ちょっとしたすき間時間に際限なく使っている様子を見ると、「せっかくのデートなのに面白くないのだろうか」と認識してしまう、不快感を覚えるのも無理はない。スマートフォンの操作を時間つぶしとして行っているのなら、現状に面白みを感じていない、デートがつまらないと暗示しているようなものであり、仕事や緊急事態以外で頻繁に使っているのなら、デートよりもその使用内容(ソーシャルメディアの閲覧にしても、ゲームアプリのプレイにしても)の方が面白いとアピールしているのと同じだからである。

「デートプランやお店にダメ出し」「家計を無視して大盤振る舞い」「自分勝手に話す・話を聞かない」は価値観の違いもあるが、「すぐに家に帰りたがる」「映画館や助手席で居眠り」はスマートフォン操作同様に「デートが面白くない」を想起させる行動。「普段の場所ばかり」「家計や子育ての話ばかり」は「特別なひととき」の雰囲気を吹き飛ばしてしまう感は否めない。

次に、逆の見方、つまり妻が回答した、夫にしてほしくない、避けてほしいデート上の行動。

↑ 夫にされたら嫌なデート中の行動(女性、複数回答、上位陣)
↑ 夫にされたら嫌なデート中の行動(女性、複数回答、上位陣)

トップは群を抜いて「スマートフォンばかりいじっている」。実に半数近くの46.0%が同意を示している。元々複数回答ではあるが縦軸の仕切り分けを見れば分かる通り、男性よりも回答率が高くなっており、その中でも最上位の「止めてほしい行動」となっている。見方を変えれば回答者の夫婦世帯では、多分に夫がデート中にスマートフォンをいじり、デートを楽しんでいるようには見えない状況が妻の目に映るケースがあることがうかがえる。

次いで「自分勝手に話す、話を聞かない」が37.0%。上位2位はいずれも会話に係わる項目がついており、女性は夫婦間のデートの際に夫との会話を多分に楽しみにしている、それを避けられるのは好まない傾向が強いようだ。他方、男性が妻に気にする様式の上位にある「相手の見た目」に関する項目は「普段着のままおしゃれをしない」が第6位。回答率ではほぼ横並びだが、優先順位の上ではさほど上位では無い。

今件報告書では回答者の性別でそれぞれ上位10位までが掲載されているが、重複する項目を抽出したグラフを作ると次の通りとなる。これらはすなわち、男女共に夫婦間デートの際に気を付けるべき項目となる。

↑ 夫/妻にされたら嫌なデート中の行動(夫婦それぞれの上位10位で重複項目、複数回答)
↑ 夫/妻にされたら嫌なデート中の行動(夫婦それぞれの上位10位で重複項目、複数回答)

「普段着」は男女でさほど違いは無いが、それ以外は押し並べて女性の方が「避けてほしい」との想いは強い。大よそ2倍ほどの差異を示している。夫の普段の行動が乱雑で目に余るのか、妻の理想が高いのか、今件だけでは判断ができないが、ともあれ妻が夫に多くを求めていることに違いは無い。

またリストアップされている項目の多くは自己主張が強く、相手を無視する行為のように見受けられる。相手への配慮、思いやりこそがデートの雰囲気を良いものとし、お互いにとって心地よいひとときを過ごせる秘訣なのだろう。

■関連記事:

「結婚しなければ良かった」「人生を返して」が夫婦間認定NGワードトップ、では実際に言われた言葉のトップは?

夫婦の「出会いのきっかけ」をグラフ化してみる

「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者

ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

不破雷蔵の最近の記事