犬と一緒に寝る場合の注意点
犬と一緒に寝たい!と思う飼い主さんはとても多いです。
ところが「犬と一緒に寝るとしつけにならないよ」とか「一緒に寝ると上下関係が崩れるよ」という話を聞いて、迷っている方もたくさんいらっしゃいます。
犬と一緒に寝ることは誰かに迷惑をかけるわけではありませんので、正直、飼い主さんの好きにするのが一番なのですが、犬と一緒に寝る前に知っておくことが結構あります。
「犬と一緒に寝るのはダメですか?」というご質問について、ドッグトレーナーとして回答させていただきます。
犬も、人も、安眠を阻害されてしまいます。
どちらかが寝返りを打ったり、トイレに起きたりしたときに一時的にでも目が覚めるというのは、就寝の妨げになってしまいます。当たり前のことですが、ゆっくり眠りたいですね。
不衛生になるということは、否定できません。
毛むくじゃらのわんちゃんを、散歩に連れて行っているわけですから、いくらきれいに足を拭いて、丁寧にブラッシングをしたとしても、汚れは完全に取れませんし、布団に抜け毛もついてしまいます。寝具の掃除を念入りにしても取り切れない汚れがあるかと思います。
ぜんそくのある方、ハウスダストが気になる方、アレルギーのある方などの場合は、一緒に寝たくても寝ないほうが良ですね。健康が第一です。
就寝中の事故の可能性が考えられます。
小さなわんちゃんでしたら、寝返りを打った時に足を踏んでしまったりとか、ベッドで眠っている場合でしたら、愛犬がベッドから落ちて骨折をしてしまったり。
就寝中の事故は飼い主さんが眠ってしまっている間に起こるわけですから、別々に寝ることで100%防げる事故であると言えます。
わんちゃんとの関係性について
それから、やはり、しつけの面では一緒に寝ることで、犬が大変な甘えん坊になってしまったり、逆に、偉そうになってしまうケースもあります。
甘えん坊になってしまった場合は、どこかに預けなければならないときに相当なストレスを感じるようになってしまいます。
一生預けず、一生一緒に寝ることができれば問題は無いかと思いますが、わんちゃん自身が入院をしたり、飼い主さんが留守をしなければならなくなったりすることは一生のうちにいくらかはあると思います。
一緒に寝ることで、偉そうになってしまうケースもあります。
飼い主さんを所有する気持ちになってしまう犬もいます。
例えば、お母さんと一緒に寝てる犬が、後からベッドに入ってくるお父さんにかみつく。とか、お父さんと寝ている犬が、隣で寝ているお母さんのお布団にいつもおしっこをかけてしまうなど、飼い主との関係のメリハリがわからなくなってしまうわんちゃんもいることを覚えておいてほしいと思います。
この辺りは、それぞれのわんちゃんの性格や普段の飼い主さんの行動や接し方によって異なりますので、日頃からわんちゃんの気持ちを考えて観察しながら接するように気を付けてみてください。
デメリットを挙げると、このようにかなりたくさん出てきます。
ぼくとしては、ダメではないけれど、メリットと比べるとデメリットが大きいように思います。
ただ、一緒に寝ることのメリットについて感じ方はそれぞれです。大きな幸福感を得られる方もいらっしゃると思うので、ご家族の中で、話が合わない場合などに参考にしていただけると嬉しいです。
YouTubeでは動画でお話していますので、お時間があればご覧ください。