格闘技、女子も楽しめる?~K-1・Krush編~
〈2016年、“K女”ブームが来る!?〉
3月4日(金)、東京・代々木第二体育館から、いよいよK-1の2016年がスタートする。主要カードは“新・人類最激戦区”とも言われる-65Kgクラスで日本最強を決める、8名参加のワンナイト・トーナメントだ。
前回11月大会は、新生K-1として過去最多4800名の観客を集めたが、会場には他の格闘技会場に比べ女性ファンの姿も目立った。
「とても嬉しい現象です。2016年はプ女子(プロレス好きの女子)や歴女(歴史好きの女子)ならぬ“K女”ブームが来るかもしれません」
そう語るのはK-1とKrush(クラッシュ)の広報・大木知葉(ともは)さんだ。ちなみに、Krushは後楽園ホールでほぼ月に一度開催されているK-1ルールのイベント。K-1ファイターも参戦すれば、逆にKrushでチャンスをつかみK-1出場を果たす選手もいる。
〈K-1ファイターのビジュアルに関根勤も太鼓判〉
K-1やKrushに夢中な“K女”が増えている理由について、大木さんがまずあげたのは「試合の激しい攻防と、選手全員が一撃KOを狙うひたむきさ」。加えて、女子を惹きつけているのが「ビジュアル、体形、若さ」だという。
「K-1公式サポーターの関根勤さんがよく使われているのが『EXILEにいてもおかしくないメンバーが揃っている』という表現。代表格が武尊(たける)選手ですが、細マッチョの体形を含めて『この選手、カッコいい!』から入る女性の方は多いんです。また、K-1甲子園の影響もあるのか10代ファイターもどんどん増えているので、女子高生の方は高校野球を応援する感覚で、同年代の選手を応援してくれているようです」
たしかに3月20日(日)の『Krush.64』後楽園ホール大会に出場する全26選手のうち、半数は20代前半、うち8名が16~19歳の10代ファイターだ。テレビで魔裟斗を見て育った世代に、高校生ナンバーワンを決める「K-1甲子園」という明確な目標を提供したことが、10代の躍進につながっているのだろう。
〈目指すは格闘技界のディズニーランド〉
K-1が参考にしているのは既存のスポーツイベント以上に、実はディズニーランドのようなアミューズメントパークなのだという。
「メインはもちろん試合。でも、写真撮影会やグッズの提供など、行ったら試合以外も楽しめる、行ったことが記念になるスポット作りを目指しています。横断幕に代えてチャンピオンバナーを飾るなど、会場装飾もよりスタイリッシュに改革中。“女の子がオシャレをして観に来る場所”が理想形です」
選手をより身近に感じてもらい、選手それぞれのドラマを含めて試合を楽しんでほしいとの思いから、試合前後の記者会見や公開練習をほぼ一般公開するほか、握手会、トークイベントなども積極的に行っている。
「以前、木村“フィリップ”ミノル選手がイベントに登場した際、女子高生の方がいらして『初めて会えた!』と泣いて喜んで下さったんです。私もプロ野球選手のファンだった頃、写真がきれいに現像できただけで泣いてしまったことがあります(笑)。だから、気持ちが分かるだけにすごく嬉しくて。そういう女の子がもっと増えたらいいなと思うんです」
選手たちは青春のほとんどをジムで費やし、体を張って闘っている。ならば女性にも、男性にも、できるだけたくさんの人に見てほしい――。K-1、Krushが打ち出すさまざまな新機軸は、スタッフのそんな願いに裏打ちされている。
◆K-1
【K-1 WORLD GP 2016 IN JAPAN ~-65kg日本代表決定トーナメント~】
日時:2016年3月4日(金) 15:30開場 17:00開始
会場:東京・国立代々木競技場第二体育館
おもな対戦カード:
〈トーナメント一回戦〉
・野杁正明vs木村“フィリップ”ミノル
・寺崎直樹vsHIROYA
・左右田泰臣vs山崎秀晃
・久保優太vsNOMAN ほか全15試合
(当日券は15:00~当日券売り場にて発売。
販売席種はK-1オフィシャルサイトにて要確認)
※3月3日(木)の公式計量&記者会見、3月5日(土)の一夜明け会見ともに無料一般公開
◆Krush
日時:2016年3月20日(日)17:00開場 18:00開始
(本戦開始前にオープニングファイト予定)
会場:後楽園ホール
おもな対戦カード:
〈Krush -55Kgタイトルマッチ〉
堀尾竜司vs寺戸伸近 ほか全13試合