【一酸化炭素の恐怖】薪ストーブから一酸化炭素はいつどれくらい出てるのか検証してみたら・・・。
冬キャンプと言えば、薪ストーブ。最近はたくさんの種類が販売されているので、すでに持っている人や今年から始めてみようと思っている方も多いはず。
薪ストーブ使用のリスクとして思い浮かぶのはそう、「一酸化炭素」でも一酸化炭素って薪ストーブ使っている時に、「いつ」「どれくらい」発生しているのかわからないですよね。
今回は実際に検証してみた結果をお伝えします。
一酸化炭素とは
炭素が燃焼する際に、酸素が不十分な環境で不完全燃焼を起こすと発生する気体。無色・無臭で空気とほぼ同じ重さ(空気を1とすると一酸化炭素は0.967)である。
一酸化炭素炭素中毒になると、軽度の頭痛・吐き気等からはじまり、その後昏倒・致命傷に至る。
今回の検証方法
薪ストーブ設置場所:テント内
テント内の状況:2方向以上の開口(換気状態)
一酸化炭素の測定:今年購入した検知器により測定
測定する段階:着火時・薪の追加時・片付け時
使用する検知器
着火時の検証
薪を追加する時の検証
片付け時の検証
反応がなかったが・・・
先の検証では一酸化炭素チェッカーの反応は見られなかった。一酸化炭素の比重は、空気とほぼ同じなので一酸化炭素チェッカーの位置を薪ストーブの高さと同じくらいに設定していた。
しかしある疑問が生じる、暖かい空気と共に上昇するのでは?と。
別の日に再検証
薪を追加する時に、一酸化炭素チェッカーを取り入れ口のやや少し上(だいたい30cmくらい上)で測定してみた。
そしてまた別の日の再検証
一酸化炭素が暖かい空気と共に上昇してくることを確認したので、テントの上部(薪ストーブの上)に一酸化炭素チェッカーを吊るして測定。
通常の運用に関しては、反応はなかったものの、燃えカスを取り出している時に反応あり。
薪の追加は素早く、片付け時はテントの外で
以上の検証結果から、薪ストーブを使っている時には一酸化炭素は確実に発生していることがわかった。
ただ、換気状態で薪ストーブもうまく燃焼していれば、一酸化炭素チェッカーの反応は見られなかった。反応があったのは薪の取り入れ口を長時間開放していた時であった。
これは、全ての薪ストーブに当てはまるわけではないが、薪の取り入れ口を開放するとわずかに逆流してくる流れがあるということ。
なので、薪の追加は素早く行い薪の取り入れ口の開放時間をなるべく短くする。そして、鎮火していない燃えカスを片づけるときは、薪ストーブ本体をテントの外に出して片付けるほうが良いと感じた。
まとめ
目に見えない・匂いも感じない恐怖の気体「一酸化炭素」薪ストーブを使っている時に確実に発生していることがわかりました。
今回の検証では、暖かい空気と共に上昇していましたが、必ず上の方に溜まるわけではありません。一酸化炭素は空気と共に漂うのです。そのため気流や対流に影響され、時に上部に、そしてまた時にはテントの下部の隅などに溜まる恐れがあるのです。
実際に一酸化炭素中毒の事例を調べると、テント前で炭火でBBQをしていた家族、気流によってテントの中に溜まった一酸化炭素で子どもたちが一酸化炭素中毒になったというケースがあります。
冬キャンプ、寒いとは思いますが換気をしっかり行って安全で楽しいキャンプライフをお過ごしください。
機会があれば、石油ストーブの場合についても検証してみたいと思います。
以上、あらなみCAMPでした。それではまた。