【東近江市】大勢の見学者が見守る中、繖峰三神社で800年以上も続く「伊庭の坂下し」が執り行われました
「伊庭の坂下し」とは繖峰三神社にて800年以上前から執り行われている神事です。
氏子の若衆が神輿を山の麓にある大鳥居まで引きずりおろすというもので、滋賀県の無形民俗文化財や近江の奇祭のひとつにも選ばれています。
毎年5月4日に催され、新型コロナウイルス感染症が蔓延して以降は開催が見送られたり一般見学が許されなかったりしました。
本来は3基おろされるはずの神輿が1基のみであり、いまだ完全に例年通りとはいかなかったものの、今年2023年は4年ぶりに一般見学も許され、繖峰三神社には地元の方々が大勢集まっていました。
しっかりとした階段や石畳などはなく、足元は非常に不安定です。傾斜もきつく「数百キロもある神輿を本当に下ろしきれるのだろうか」と、実際に自分の足で進んでみると驚きが湧く順路です。
今回こちらに掲載している画像は、安全を確保した上で撮影しております。安全性を重視した結果、遺憾ながら二本松より上の画像はございません。ご了承ください。
神輿は大勢の方々によって運ばれ、地面や山肌とこすれ合い土埃を生じさせながらに姿を現します。威勢のよい掛け声と重々しい音が山に響きます。
迫力とスリルのあるシーンが続きます。やがて神輿は無事に麓まで辿り着き、たくさんの観客の盛大な拍手や歓声によって迎えられました。
普段ではあり得ない人口密度。地域一丸となって催される伝統の行事なのだなぁと実感します。
800年以上続いている神事、伊庭の坂下し。来年、再来年、さらにそのまた未来でも、連綿と続けられていって欲しいものだと思います。
【伊庭の坂下し】
開催地
滋賀県東近江市伊庭町34-1
開催日
毎年5月4日
電話番号
0748-42-0362
(※伊庭町自治会事務所のもの。受付時間は以下の通り)
月・水・金:9:00~15:00
火・木・土:9:00~12:00