【日野市】新選組土方歳三ゆかりの地。未来へつなげるため形を変えた「とうかん森」樹齢250年のカヤ。
新選組副隊長、土方歳三の生家である「土方歳三資料館」が2022年11月をもって、一旦休館となりました。
閉館直前は日野パイパス沿いに長い行列ができていました。全国から新選組ファンの皆さんが日野市まで足を運んでくださったのでしょうか。
そんな土方歳三ゆかりの地としても知られる、石田の「とうかん森」をご存じでしょうか? 日野市の天然記念物に指定されています。
「とうかん森」は土方歳三が生まれる以前から多摩川のほとりにあり、11軒の土方家(現在は10軒)が氏子として、江戸時代から護ってきた稲荷が祀られていたそうです。
「いたそうです」と過去形を使ったことには訳があります。
2022年現在、住宅地の中にあり「とうかん森」は森と呼ぶにはさみしく、樹齢250年を超えるとされる2本のカヤの大木があるだけです。
土方歳三資料館から多摩川へ向かう住宅地の中にある「とうかんの森」。密生と老木化、そして周囲で進む住宅地化のため、それまであったムクや藤の木を2011年に伐採したそうです。
故きを温ねて新しきを知る。
歴史に名を刻んだ「とうかん森」を未来へ残すため、苦渋の決断だったのでしょうか。
更に土方歳三没後150年を迎える2019年には、お稲荷様を返納し、今の姿になったそうです。周りを見渡すと、よくある真新しい住宅街の一角です。
変わりゆく時代の中で未来へつなげるため姿かたちを変えてきた「とうかんの森」。枝打ちされても堂々とした太い幹には深い歴史を感じさせます。
とうかん森
住所:東京都日野市石田1丁目23−3