【習志野市】9月29日(日)午後7時、46年の歴史に幕が下りる イトーヨーカドー津田沼店の最後の瞬間
2024年2月、突然の閉店発表から、あっという間に終わりを迎えたこの日。午後7時、店内にはほたるの光が流れるイトーヨーカドー津田沼店は静かにシャッターを下ろし、46年続いた営業がついに終わりを迎えました。この景色から、イトーヨーカドーが消えることになります。
店内7階には「46年間の思い出特設コーナー」が設けられ、多くの人々がパネルや展示物を前に、懐かしい日々を思い出していました。
掲示された「お客さまの声」には、閉店発表後すぐに「営業を続けてほしい」との要望が寄せられ、その声は閉店直前まで続いていたことがわかります。
一般のお客様から寄せられたメッセージがびっしりと貼られ、一枚一枚に込められた思いが胸に迫ります。 読むたびに、かつて自分がこの店で過ごした記憶がふと蘇り、46年間という長い月にわたって歴史の重さを認識せずにはいられません。
4階にある本屋さんのブックマルシェでは「スタッフそれぞれのありがとう!」という店内企画。スタッフさんがオススメの本とともに、感謝を伝えたい人へメッセージを寄せています。
スタッフのマキさんが感謝を伝えたいのは「ご来店くださったお客様へ」。
地下の食品売り場は店員さんも「こんなに混むとは思わなかった」と驚くほどの混雑ぶり。このどら焼きもお目当てのひとつだったようです。
レジには長い列ができ、閉店までに買い物を終えられるのか不安になるほどの人波に、筆者は買い物を諦めざるを得ませんでした。
実はあの「笑点」でおなじみの桂宮治師匠も、かつてこの店舗に通っていた一人です。 落語家になる前に、さまざまな職業を経てきた宮治師匠。化粧品のワゴン販売員をしていた時代があるのをご存知でしょうか。
閉店を知った宮治師匠いわく「津田沼のイトーヨーカドーは隔月くらいで行っていたお店です。寂しいですね・・・」とのこと。この販売のお仕事で、お客さんの心を掴んで離さない術を身につけたという宮治師匠にとっても思い出の場所でした。
午後7時が近づき、シャッターが下りる瞬間を見届けようと、老若男女、様々な人々が集まってきました。かつてここでアルバイトをしていたという子連れのお父さんは 「寂しいですね……」とぽつり。時間とともに集まってくる人々が増え、筆者の周囲は身動きが取れないほど。
そして、午後7時。 「46年間、ありがとうございました」という社員さんの一礼とともに、シャッターがゆっくりと下り始めました。 集まったお客様からは、自然と「ありがとう!」という声が。その言葉以外に気持ちを表す言葉が見つかりません。
お別れセレモニーこそ安全上の理由で開催されませんでしたが、その場にいた多くの人々に見守られ、拍手が自然と起こる光景が広がりました。
46年間、地域に愛され続けたイトーヨーカドー津田沼店。 この後はどうなるかまだ具体的な話は聞こえてきませんが、また新しいお店とともに、歴史を刻んでいきましょう! 46年間、ありがとうイトーヨーカドー津田沼店! さよーならまたいつか!
◆イトーヨーカドー津田沼店◆(※46年間の営業を終え閉店しました)
住所:習志野市津田沼1丁目10−30