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科学でわかった「キャンプの驚くべき効能」。免疫力がアップ、それも細胞レベルでの改善効果が判明

きき酒師・渡邉彰大の「自然と酒の余暇」きき酒師/日本キャンプ協会インストラクター

日本キャンプ協会認定インストラクターの渡邉です。

以前にもお話ししたとおり、自然の中に身をおく事で、ホルモンレベルでストレス解消効果や睡眠改善効果があることが、科学的に明らかになっています。

そして、それだけにとどまらず、免疫力までも向上することも明らかになりました。

今回は科学で明らかになった、「自然」と「ヒトの免疫」の関係についてご紹介します。

癌やウイルスを攻撃する細胞が増加

日本医科大学が、自然と免疫に関する以下の研究を行ないました(*1)

  • 東京都在住のサラリーマンに3日間、1日数時間ほど森の中で過ごしてもらう
  • その後、血液を採取し、NK細胞という免疫細胞の数を測定

NK(ナチュラル・キラー)細胞は、体内のがん細胞やウイルスを攻撃する働きをもった細胞です。

そして、検査の結果は次のようなものでした。

  • 被験者たちの血中のNK細胞は40%増加していた
  • 一方で、都市部で通常の旅行をしてもらったグループにはこのような変化は見られなかった

泊まりのキャンプになかなか行けないという方もご安心ください。

その後の試験により、日帰りの森林浴でもNK細胞の数は増加し、NK細胞が持つ抗がんたんぱく質の量が増えた(*2)、という結果が出ています。

注意点としては、これらの研究は森の中で行われている点です。環境条件が森と近いキャンプ場以外では、同様の効果が望めない可能性があります。

ぜひ、木々や緑の多いキャンプ場に出かけてみてください。

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キャンプにかかる費用がネックでなかなかキャンプに行けていない方はこちらの記事が参考になります。

参考文献

*1 『Visiting a forest, but not a city, increases human natural killer activity and expression of ant-cancer proteins』Li Q et al.

*2 『A day trip to a forest park increases human natural killer activity and the expression of anti-cancer proteins in male subjects』Li Q et al.

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きき酒師/日本キャンプ協会インストラクター

「自然の中で、お酒をこの上なく美味しく飲む方法」を考え続けている人。きき酒師(日本酒ソムリエ)とキャンプインストラクターの資格を保有。日本酒以外のお酒もすごく好き。

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