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1万円台の有機ELポータブルモニターが価格破壊すぎる件

ロピログテックライター

ノートPCを使ってると、もう一つ画面があれば作業がしやすいなーと感じるときがあります。でも、大きな外部ディスプレイは置く場所がない…!そんなときに重宝するのが、サクッと二画面環境がつくれるモバイルモニター。

ロピログではこれまでも様々なモバイルモニターをレビューしていますが、13.3インチと持ち運びに適したサイズでありながらパネルは有機EL、さらにコスパも機能面もバツグンの一台をまたまた見つけちゃいました。それがこちら。

「Intehill F13NA」です。サイズは携帯性に優れる13.3インチ(16:9)で、解像度は作業用途に適したFHD 1080p。パネルはOLED 有機ELでDCI-P3を100%カバー。USB Type-C一本接続にも対応しています。

  • 実売価格:18,900円
  • 画面サイズ:13.3インチ(16:9)
  • パネル:OLED 有機EL(グレア)
  • 解像度:1920×1080
  • 入力端子:USB type C×2、Mini HDMI
  • 出力端子:3.5mmオーディオジャック
  • 重量:カバースタンド込み約760g

まず13インチなので、モニター本体の重量は約470gとめちゃくちゃに軽い。同梱のスタンドを兼ねるカバーを付けても約760gなので、ノートPCとセットで持ち歩くデバイスとして申し分なしの軽量設計。有機ELをカバー込み1kg未満で持ち出せるって、昨今のモバイルモニターの新陳代謝すごすぎません?

厚みとベゼルがかなり狭いこともあり、実際の筐体サイズはインチ数以上にコンパクトな印象。ちょっとしたB5ファイルを持ち歩くような感覚で携帯できます。

かといって筐体のチープ感はなく、ポータブルモニターらしからぬ極めてリッチな質感。目立つブランドロゴなども無く、必要以上に主張しないシンプルな外観は個人的に好印象ですね。

背面から見て右側の側面にはMini-HDMI入力と、2つの USB Type-C端子を搭載。Type-C一本で電力が出力できるPCなどからは、ケーブル一本でモニターへの映像入力&電力供給が完結します。Nintendo SwitchなどUSB-C経由での電力供給の少ないデバイスや、Mini-HDMI経由で入力するデバイスの接続はUSB-C端子にUSB充電器(付属)を接続して給電を行う仕様です。

そして驚いたのが、この2つのType-C端子それぞれにMacBook ProとiPad miniを接続したところ、なんと両方とも映像出力されました。普通は2個あるType-Cの内、片側は電力供給しか対応しないことがほとんどですが、両方で映像入力&切り替えできるのがこのモニターの強み。用途次第ではこの機能だけで選んでも良いレベルのアドバンテージ。

また、周辺機器用のType-C端子(入力不可)が映像入力とは反対側に配置されている設計も非常に取り回ししやすいです。この端子はそもそも搭載されていないモデルも多いので、PC接続時にマウスやキーボードなどを有線アクセサリを繋ぐ人は要チェックポイント。

14インチMacBook Proと並べて使う

実際に14インチMacBook Proと並べて使ってみたところ、サイズ感としてはややコンパクトなもののサブモニター用途としては必要十分に感じました。画面の表示品質に関しては、同じグレアパネルということもありMacBook Proの内蔵ディスプレイと比べても見劣りしませんし、なんといっても色再現度はDCI-P3カバー率100%なので見るからに色が美しいです。

加えてコントラスト比が1500:1と高く、実際に他のモバイルディスプレイと比べても一目でわかるくらい発色が良いんですよね。以前紹介した同社の4Kモデル同様に、白がきちんと白く、黒がしっかり黒い、パキッとメリハリの効いた色味。

写真や映像のカラグレにも十分なスペックですし、それこそ僕みたいな「主にWordPressやOffice作業、趣味でRAW現像」みたいな用途においてIntehill F13NAで心許なく感じるシーンは皆無でしょう。携帯性は申し分ないですし、外へ持ち出す際に一緒に持ち運ぶ必要のある機材が「USB-Cケーブル一本」なのもやっぱり快適。

Nintendo Switchもドック無しで遊べる

Nintendo Switchを外部モニターに繋ぐ場合、本来なら純正ドックもしくは専用のアダプタが必要になりますが、このポータブルモニターならType-Cで繋げばそのままSwitchから出力できます。

2つ目のType-C端子から、Switchの純正電源もしくは65W以上のUSB充電器から電源供給が必要になるものの、手軽な装備でSwitchを大画面(中画面?)でプレイできます。モバイルバッテリーで駆動させることもできるため、Intehill F13NA+Nintendo Switch+モバイルバッテリー or USB充電器のセットを装備すればどこでも集まってマルチプレイもできるのでSwitchユーザーにもおすすめです。

質感よし、色味よし、コスパよしのポータブルモニター

Intehillのポータブルモニターを1週間じっくり使ってみた感想としては、モダンでクオリティが高い製品だということ。以前レビューした同じく有機ELモデルのEHOMEWEI LO-133NUと比べるとベゼルは細く、筐体の質感は高く、複数デバイスの入力切り替えでき、発色も良い。なおかつ1万円台で購入可能と、コスパの面でもF13NAに軍配が上がります。その間にもいくつかのポータブルモニターの実機に触れてきましたが、ここ1、2年でどんどんクオリティが上がっているなと感じますね。

ハードウェアの不満点もこれといってなく、しいて言えば同梱のカバースタンドの可動域はそこまで広くないということくらいでしょうか。1万円台で購入できるガジェットという観点でも費用対効果はかなり大きいはずなので、ノートPCの画面拡張やコンソールゲームの専用モニターを探している方はぜひチェックしてみてください。

Editor:ロピログ

ワークスペースのモノ・コト、ガジェットを使いこなすための「ヒント」を発信 。月間20万PVのデジタルマガジン『LOPYLOG』運営。X『@LOPYLOG

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