KLMオランダ航空、エアライン初のFacebookメッセンジャーでフライト確認が可能に
2016年3月30日、KLMオランダ航空はFacebookが提供しているメッセンジャーで、自分が搭乗するフライトのスケジュールや情報を確認できるようになったことを明らかにした。KLMのサイトでフライトチケットを購入した人は誰でもメッセンジャーでスケジュール確認などができるようになる。
ソーシャルメディアに注力するKLM
Facebookのメッセンジャーでフライト情報の確認ができるようになった航空会社はKLMが初めて。また利用者はKLMのサービスセンターにメッセンジャー経由で問い合わせもできる。
KLMでは以前からFacebookやTwitterなどのソーシャルメディアを情報発信や支払い手段など顧客満足向上に向けて積極的に活用しており、KLMのCEO、Pieter Elbers氏は、新たなメッセンジャーでのサービスをKLMのソーシャル戦略への追加として位置付けている。今後はメッセンジャーからフライトの予約などもできるようにしたいようだ。
特にKLMのFacebookページには1,500万以上の「いいね」があり、KLMではFacebookを通じて多くの情報発信を行っている。さらに2015年からはFacebookpページ経由での問い合わせも開始したところ、40%増加したとのこと。
Facebookでメッセンジャーを担当しているVice PresidentのDavid Marcus氏もKLMが航空会社で初のメッセンジャーを利用した情報確認を行うことで、これからもメッセンジャーがビジネスにおいて利用されてくるシーンがもっと増加してくるだろうと話している。
これからも増加するであろうビジネスでの利用
今回、KLMはメッセンジャーでフライトのスケジュールが確認できるようになった初の航空会社だが、このサービス自体は目新しいものではない。従来はショートメッセージ(SMS)、メールで配信されていた情報がメッセンジャーで来るようになっただけであり、日本でもフライトの情報をメールで知らせる同様のサービスは存在している。このような情報配信がKLMは航空会社として初めてメッセンジャーで提供するようになっただけのことだ。
それでも全世界で8億人以上が利用しているFacebookのメッセンジャーは、世界中の多くの人のコミュニケーションのプラットフォームになってきており、テキストや通話のやり取りが毎日行われている。この世界規模で「コミュニケーションの手段」になったメッセンジャーのビジネスでの活用シーンは全世界のあらゆる業界で増加するだろう。
航空会社だけでなく、世界のあらゆる業界がメッセンジャーだけでなくLINEやWhatsAppといったアプリを活用しての、情報配信や顧客とのコミュニケーションを無視できなくなってきている。ユーザーも日常生活でメッセンジャーアプリを利用しているのに、航空会社やレストラン、カスタマーセンターなどへの問い合わせの時にだけ電話やメールを利用するのは面倒だから、アプリで簡単にコミュニケーションができるなら、その方が利便性も高いだろう。