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お盆休みに2つの台風の影 天気急変と高波に注意を

増田雅昭気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
11日(火)午前10時の気象衛星画像。

お盆休みの今週は、夏空続きとはいきません。台風13号崩れの雨雲が広がり、海では台風14号からの高波の影響を受けそうです。

日本へ戻ってくる元・台風13号の雨雲

12日(水)夜の雨の予測。
12日(水)夜の雨の予測。
13日(木)夕の雨の予測。
13日(木)夕の雨の予測。

沖縄の先島諸島を暴風域に巻き込んだあと、大陸へ進み、熱帯低気圧に変わった台風13号。まだ終わっていません。上空の西風に流され、崩れながらも雨雲が日本に戻ってきます。

雨雲は、水曜日(12日)から西日本にかかり、木曜日以降は東日本にも広がります。

崩れて、まだらに広がる雨雲なので、ずっと降り続けるタイプではありません。すき間に入れば、晴れ間も出ます。

ただ、台風をルーツにもつ大量の水蒸気が、列島各地にばら撒かれることになるので、突発的に雨雲として現れ、激しい雨を降らせるおそれも。そんな安定感に欠ける天気が、週後半にかけて続きます。

今年のお盆休みは、晴れていても天気の急変に要注意。特に海や山、川では、30分に一度くらい雨雲レーダーを確認したいところです。

高解像度降水ナウキャスト

雨雲ズームレーダー

台風14号の高波に足を引っ張られないように

11日夜の波の予想(気象庁ホームページより)
11日夜の波の予想(気象庁ホームページより)

「お盆の海は足を引っ張られる」と言われることがあります。この時期の海の危険を伝えるために、お盆の霊にからめて語られてきました。

危険については諸説ありますが、その一つが、遠くから伝わってくる波、つまり「うねり」です。この時期は台風の発生が多く、日本から離れた所からでも、高波が伝わってくることがよくあります。

うねりは、遠くから来るうちに波の山が丸まり、一見、高波には見えないことも。一方で、一つの波の波長(水平距離)が長いため、海岸に大量の海水が押し寄せ、波が急激に高くなることがあります。そういった時に、体を持って行かれる事故も起こりやすくなります。

台風14号は今後、日本の東へ離れていきます。次第に波の影響は小さくなりますが、千葉県の外房から北の太平洋沿岸には、うねりがしつこく入る可能性も。足を引っ張られないように、注意深い行動をお願いします。

■最新の台風予報:http://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/typhoon/

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

TBSテレビ・ラジオ気象キャスター。大学在学中に気象予報士を取得し、民放キー局の報道番組に学生予報士として出演。気象キャスターに携わりながら、企業への予報やアドバイザーも長年担当し、甲子園での高校野球の大会本部気象担当を務めたこともある。災害から身を守る気象情報の使い方など講演も行うほか、Twitterで気象情報を毎日発信。著書に『TEN-DOKU クイズで読み解く天気図(ベレ出版)』がある。1977年滋賀県甲賀市生まれ。

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