今年は夏以降、九州・沖縄に続々と国内線新路線が就航。石垣島、長崎、奄美大島がよりお得に便利になる
2018年は夏以降、九州・沖縄関連の国内線が続々と就航する。特に石垣島、長崎、奄美大島がより便利になる。新路線は知名度があまり高くないことから、お得に航空券を購入できる可能性も高い。注目の新路線についてまとめてみた。
成田からは石垣と長崎へ新たに就航
首都圏発着では、羽田空港からの新路線就航はないが、成田空港からはLCC(格安航空会社)のバニラエアが7月1日より成田~石垣線を1日1往復で就航する。また9月6日からはジェットスター・ジャパンが成田~長崎線を1日1往復で就航することを4月24日に発表した。
バニラエアの成田~石垣線は片道7480円から、ジェットスター・ジャパンの成田~長崎線は片道5990円から(共に空港施設料や支払い手数料などの諸経費は含まず)となるが、セール運賃発売時には更に安くなる。
成田空港から九州・沖縄への路線は5社9路線に
特にジェットスター・ジャパンの成田発着の九州・沖縄路線はより強力なものになる。既に福岡、熊本、大分、宮崎、鹿児島、那覇に就航しており、長崎線は九州路線では6都市目、九州・沖縄路線としては7都市目の就航となる。
バニラエアの成田~石垣線、ジェットスター・ジャパンの成田~長崎線共に現在、フルサービスキャリアを含めて他の航空会社が就航していない路線であり、両路線が就航することで成田空港から九州・沖縄の9空港と結ばれる。
■成田空港発着の九州・沖縄路線(※就航予定も含む)
ジェットスター・ジャパン:福岡、熊本、大分、宮崎、鹿児島、那覇、長崎(※9月6日就航予定)
バニラエア:奄美大島、那覇、石垣(※7月1日就航予定)
スプリングジャパン(春秋航空日本):佐賀
ANA:福岡、那覇
JAL:福岡
奄美群島のアイランドホッピングで那覇まで行けるようになる
また今年、路線が強化されてこれまで以上に充実することになりそうなのが、鹿児島の奄美群島関連路線。まず7月1日には、JALグループの日本エアコミューター(JAC)が徳之島~沖永良部~那覇線を1日1往復で就航する。現在就航している奄美大島~徳之島線の機体がそのまま使われ、奄美大島~徳之島~沖永良部~那覇と乗り続けることも可能なフライトとなる。機材はフランス製のATR42-600型機(48席)が投入される。
就航記念で75日前までの購入が必要な「ウルトラ先得」で徳之島~沖永良部線は最安5400円、沖永良部~那覇線は最安1万800円からの設定となる。奄美群島を周遊して沖縄へ向かうことができるこのルートは、日本人に加えて訪日旅行客の利用も見込んでいる。
スカイマークが鹿児島から奄美大島への路線を就航へ
奄美大島関連では、大都市圏からはJALグループがJACを中心に羽田、大阪(伊丹)、福岡、鹿児島、バニラエアが成田と大阪(関西)の両空港から就航しているが、8月1日から鹿児島~奄美大島線にスカイマークが1日2往復で就航する。運賃は記事掲載時点では発表されてないが、運航スケジュールは午前・午後1便ずつとなる。また同日より中部~鹿児島線にも1日1往復で就航するが、直行便のない名古屋から奄美大島へ向かう場合には鹿児島空港での乗り継ぎも40分~1時間10分で可能となる。
羽田からのスカイマーク便との乗り継ぎも可能だ。
東京・大阪から奄美大島と鹿児島の2都市周遊もお得に
これまではバニラエアの成田便と関西便のみが低運賃だったが、スカイマークの鹿児島便が就航することで、バニラエアとスカイマーク、鹿児島発着のジェットスター・ジャパンやピーチを上手に活用することで以下のようなルートも可能となる。
成田空港からのルート:成田(バニラエア)奄美大島(スカイマーク)鹿児島(ジェットスター・ジャパン)成田
関西空港からのルート:関西(バニラエア)奄美大島(スカイマーク)鹿児島(ピーチ)関西
■奄美大島空港発着路線(就航予定も含む)
JALグループ(JAC、JAL):羽田、大阪(伊丹)、福岡、鹿児島、那覇、喜界島、沖永良部、徳之島、与論
バニラエア:成田、大阪(関西)
スカイマーク:鹿児島(※8月1日就航)
石垣へはバニラエアが成田・那覇の2空港から新たに乗り入れ。ANAは伊丹からの臨時直行便を夏休みに運航へ
沖縄関連では、石垣島への路線が特に充実する。冒頭の7月1日就航のバニラエアの成田~石垣線(1日1往復)に加えて、那覇~石垣線にも1日2往復で就航する。今年3月からはANAの福岡~石垣線も通年運航になったことで、7月以降は羽田、成田、関西、中部、福岡の本土5空港から直行便で石垣へ行くことができるほか、夏休み期間の7月14日~8月31日まではANAが伊丹~石垣線の臨時直行便を運航する。
また宮古についても、羽田、関西、中部からの直行便が運航されているほか、ANAは6月から福岡~宮古線の運航を再開する。現時点で宮古島にはLCCの就航はない。
■石垣空港発着路線※除く国際線(就航予定も含む)
ANA:羽田、関西、中部、福岡、那覇、伊丹(※7月14日~8月31日のみ運航)
JTA(日本トランスオーシャン航空)、琉球エアコミューター:羽田、関西、那覇、宮古、与那国
ピーチ:関西
バニラエア:成田、那覇(両路線共に7月1日就航予定)
■宮古空港発着路線(再開予定も含む)
ANA:羽田、関西、中部、那覇、福岡(※6月1日より再開)
JTA、琉球エアコミューター:羽田、那覇、多良間、石垣
下地島空港が来年春開港で新規乗り入れに期待
宮古島においては、2015年に開通した伊良部大橋を使うことで車で約30分程度で行くことができる下地島空港に来年春に新しい旅客ターミナルビルがオープンする。記事掲載時点では就航表明する航空会社はないが、スカイマークなど興味を示している航空会社がある模様で、もし就航することになれば来年春以降にはなるが、宮古島周辺への路線網が充実することになる。
今後の九州・沖縄路線は、しばらく新規路線就航ラッシュが続くことになりそうだ。