総務省、料金値下げ要請に3キャリア社長は何を語ったのか 石川 温の「スマホ業界新聞」Vol.159
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石川 温の「スマホ業界新聞」
2015/12/19(vol.159)
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2015年12月18日、高市早苗総務相は各キャリアに対し、料金負担の軽減、端末販売の適正化について、直接、要請を行った。13時30分から10分刻みで高市総務相が各キャリアの社長に対して要請書を手渡したのだ。
終了後、各キャリア社長が次々にメディアに囲まれて取材を受けるという奇妙な流れができていた。総務省の廊下で待っていれば、まるで「回転寿司」のように次々に社長がやってきて囲み取材ができるありがたい時間であった。
今回のメルマガは囲み取材で各キャリア社長が語った内容を完全網羅。世間の注目が高かった「携帯電話料金値下げタスクフォース」に対しての各キャリア社長の反応をまとめていく。
《目次》
1. 最初に要請書を手渡されたソフトバンク・宮内謙社長
━━「(値下げしても)ワイモバイルとソフトバンクは棲み分けできる」
2. 囲み取材渋滞で待たされたKDDI・田中孝司社長
━━「こんなに囲まれているけど、何も言いません」
3. 高市総務相とバッティングしたNTTドコモ・加藤薫社長
━━「去年から競争ステージを変えたいと思っていた」
4. 3キャリア社長に要請をして、大満足の高市早苗総務大臣
━━「納得感のある、わかりやすい料金体系を期待したい」
5.今週のリリース&ニュース
6.編集後記
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1. 最初に要請書を手渡されたのはソフトバンク・宮内謙社長
━━「(値下げしても)ワイモバイルとソフトバンクは棲み分けできる」
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12月18日午後13時30分から始まった高市総務相から要請。トップバッターはソフトバンク・宮内謙社長だった。
━━大臣からの要請について受け止めを教えて欲しい。
宮内社長
「みなさんもいろいろなところで記事に書かれている通り、1GBプランみたいなもの、低利用者向けをきちんと出して欲しいということ。新規に買う人やMNPだけでなく、長期ユーザーも安く使えるようにという、そういった要請でした」
(★ 読書感想文で感想を書かずにあらすじを書いちゃうようなコメントね)
━━端末価格に関してはどうか。
宮内社長
「それに関しても、あのなかに記載されておりました。そのことについても僕らとしては、できるだけユーザーにとって不利にならないように前向きに対応していきたいと思っています」
(★ ユーザーが不利になっているとは思えないんだけど)
━━今後、キャッシュバックについてはどういったお考えか。
宮内社長
「もともと私もそう思っているんですけど、非常に激しい競争の中でこういうことが生まれてきたわけですけど、できるだけ私どもとしても、そういった意味でキャッシュバック戦争をしないような方向に努力していきたい。ただ、これは競争環境の中で、非常に難しいところなんですが、私はやっていけると思っている」
(★ まぁ、いまの経営状態だと、ソフトバンクとしてはキャッシュバックを早く辞めたいんだろうな)
━━一部報道では、1GB5000円以下のプランを作る方針を固めたとあるが。
ソフトバンク・徳永順二渉外本部長
「いろいろなユーザーニーズに対応できるようにと思っています」
宮内社長
「大臣にも申し上げましたが、ワイモバイルでは1GB2980円、3GB3980円をずっと前からやっていて、2つのブランド戦略を手掛けている。ただ、ソフトバンクのブランドでも、それほどたくさん使わないという人向けに1GBのプランを作っていくということ。やっぱりユーザー、カスタマーファーストですから、カスタマーがそういった、あまり使わなくて、iPhoneを使いたいという人にはそういったプランがあるといいのかもしれないと私は思っている」
(★ 宮内さん、報道を認めちゃった感があるが。まぁ、iPhoneで1GBをつくったところで、月間で1GB以内に収めるというのは難しいような気もするが)
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