川崎の7区を聖地巡礼してみる? 「鬼滅」アニメの声優も出演のラジオドラマ好調【川崎市中原区】
突然ですが、私声フェチなんです。
演出をするときは、声で俳優を選びます。(いい声、ということではなくもちろん役柄に合う声、ということです)。人の声が聞こえるメディアが大好きで、昔からラジオは大好き。最近だとClubhouseなんかも出てきて、嬉しいです。
かわさきのコミュニティラジオ
川崎のコミュニティFMといえば、武蔵小杉にある「かわさき FM(79.1MHz)」は、川崎の情報をお届けするいろいろな番組が目白押し。その中でも私がお気に入りなのが、武蔵小杉の情報がいっぱいの「こすぎスイッチオン!」(木曜14時〜)と「ぐるっ人川崎」(木曜19時〜)です。
私もよく出演させていただいているんですが、パーソナリティのみなさんがとても面白い方ばかりで、いつもリラックスして出演できます。
そんなパーソナリティの方の楽しいお喋りの中で、ゲストの面白い取り組みなどを紹介するのがメインではあるのですが、前に出演した時におおっ!と思ったことがありました。
ラジオドラマをやっている!
なんと、ラジオドラマが放送されていたのです。
コミュニティFMでラジオドラマなんて…。制作費や創作の手間を考えると、よっぽど好きな人がいないと実現しないものです。どんな人がやっているんだろう、と興味津々だったのですが、そのときはあまり深く聴けずに終わりました。
それが、今回「川崎を舞台にしたコミュニティFM発のラジオドラマが話題になっている」と聞いて、あ!きっとあの番組だ!と思いました。そして今回、ご縁をいただいてラジオドラマを制作した方にお話を聞くことができました! ドラマの内容とともに、お伝えしていきたいと思います。
異世界ファンタジー・Warnder World
作品のタイトルは、「Warnder World」。普通なら「ワンダーワールド」と読みたいところですが、こちらは「争い」を扱う異世界ファンタジーなので「War(戦争)」という言葉が入っているのだそうです。特殊な力を持つ登場人物たちが、その能力を使って川崎を舞台に自分の信じるもののために戦う、というストーリー。
面白いのは、キャラクターが川崎の7区に因んで造形されていることです。
主人公は「幸乃カイト」(幸区)
異世界から「この」世界へとやってきた主人公なのだそう。
声は、鳥海浩輔さん。私と空太郎の愛する「ジョジョの奇妙な冒険 第五部」のミスタ役の方なんですねー!ちゃんと声が思い出せますよ♪ 新しい銀英伝でもエースのひとり、イワン・コーネフの役をやっていたということで(私はOVA版が好きすぎて新しい方は見ていなかったのですが)一気に興味が湧いてしまいました。
ヒロインは「川崎ツバサ」(川崎区)
声は、なんとあの大ヒット作「鬼滅の刃」の竈門禰豆子役、鬼頭明里さんだそうです。
「NARUTO」に出ている方もいるし、なんとも有名どころの声優さんを起用して制作していますね。これはますます面白そう!
中原区は?
こうなってくると、自分の住んでいる中原区がどんなキャラなのか気になったので…チェック!
こちらが中原区の中原トモエ。穴のあいたストッキングにショートパンツ!トラッドな人が多い中原区ではあんまりみないとんがったファッションですが、個人的にはめっちゃ共感できそう(笑)
よく見ると、羽織っているローブ?には中原区のマークがついていますよ!頭につけてるのは川崎市の花・椿でしょうか。そしてTシャツのロゴは、「NMN」!!!(これ知ってる人います?)
「中原メディアネットワーク」じゃないですか。川崎FMが加入しているメディアネットワークのロゴです。(川崎経済新聞は加入していませんが、その前に関わっていた地域誌が入っていたので、とても懐かしい気持ちになりましたw)
そんな感じで、非常に細かく随所に川崎色が織り込んであるんですね。
飲食店も登場
現在期間限定で、ウェブサイトでも公開されている第一話を聞くと、こんな会話が出てきます。
主要キャラたちは随分食いしん坊のよう!(作った人も!笑)
どれも、実在するお店です。
プロデューサーはなんと、会社員!?
さて、それではこの作品を世の中に送り出したナヲキングさんに登場していただきましょう。
ナヲキングさんの肩書は…
なんと会社員なのだそう(!) 実は川崎にはこの、サラリーマンをしながら二足の草鞋で面白い活動をしている方は多いのですが、ここまで本格的に制作をしているのはすごいですね。これはもう趣味の領域を超えて、完全にダブルワークと言ってもいいかも。
近年は「副業」を推奨する企業が増えていますし、稼いだお金を自分の創作のために使う、というのは芸術家への理解が今ひとつ欧米諸国に及ばない日本においては、正しいやり方なのかもしれません。
ラジオと音楽が好きすぎて
「学生時代から、音楽を作るのが好きでした。会社員になって少しお金に余裕ができると、機材を買って打ち込みで曲を作るようになりました。音楽好きなので、映像があふれている世の中でもラジオの方に魅力を感じていて。北海道のコミュニティラジオで8年パーソナリティをやっていました。」
「ラジオドラマは前から手掛けていました。2016年4月に『ぐるっ人川崎』が始まって、音楽や音響を手伝ううちに、川崎を舞台にしたものを作りたくなりました。映像だと当たり前のものも、音声だけだと想像力が膨らむので、行ったことのない場所を想像しながらワクワクして欲しいと思い、脚本を書きました。」
なんか、とても共感できます。常日頃から、動画全盛の時代だからこそ、声や音に耳をすます時間を持ちたいと思っています。
CDも発売
本編全12話のエピソードを収録した2枚組ディスクCDが3月24日に発売されました。
タワーレコードなどでも買えるそうです。特典のエムカードは、どのキャラクターが出るのかわからないワクワク感もあります。
Mカードというのは、こちらのカードの裏に印刷されているコードから音声がダウンロードできるカードです。つまり、CDプレイヤーがない人でも、CDの内容を聴くことができるんですね。
そうそう、上の写真に写っているお城は江戸城になり損ねた川崎のお城にちなんでいるそうです。太田道灌が江戸城を作るときに、最初に候補地にしたのが川崎市幸区だったんですね。でも、そこで不吉な夢をみた道灌はここに城を作るのをやめたそう。
そんな歴史上の背景もしっかり取り込んだストーリーなのです。面白そうですね!
【封入特典】オープニングテーマ、エンディングテーマ、本編全12話が収録されたエムカード(ダウンロードカード)付き。全10種のデザインがランダム挿入されています。
・OP「Warnder World」/ ナヲキング
・ED「fate or future」/ 川崎ツバサ
・本編Episode.1 ~ 12
※OP、EDは3月24(水)よりダウンロードができます。
NO.:WRCD-001
PRICE:¥3,300 inc.tax
LABEL:Warnder Records
川崎市のブランド推進事業にも選ばれる
このラジオドラマは、川崎市のブランド推進事業として採択されました。もう、次回作の構想も決まっているそうです。ナヲキングさんは「あまり内容は明かせませんが、次はファンタジーではなくて、現実の世界を描きたいな」と話します。ナヲキングさんの創造力の泉はまだまだ滔々と水を湛えているようですね。
新作も楽しみではありますが、まずは、今年の12月まで「ぐるっ人川崎」の第四木曜日に聞ける「Warnder World」を楽しみたいと思います。第四木曜日担当のパーソナリティのちぐささんは「たまたま、私の担当の日がラジオドラマの放送日になったご縁で、プロモーションを担当しています(笑) とても丁寧に作られた作品ですので、ぜひ、聴いてくださいね!」と話していました。
ナヲキングさんは「キャラクターたちが、想像を超えて歩き出してくれたので作品が面白くなりました。参加声優がキャラクターを深掘りしてくれて演技が変わっていったのも一因。全国の人に聞いてもらって、コロナが落ち着いたら、ぜひ川崎に遊びに来て聖地巡礼をしてもらえたら嬉しいです」と呼び掛けます。
私も、聖地巡礼がしたくなりましたよ! まだ行ったことのない「リリーズカフェ」から始めようかな。
興味を持たれた方は、まずこちらのPVもご覧くださいね!
Warnder World
HP:http://warnder-world.com