最大輸入国は中国で1日924万バレル…世界各国の石油輸出・輸入量実情
多様なエネルギー資源が開発されている現在でもなお、化石燃料の代表格で産業、経済、さらには人々の社会生活そのものを支える柱となっているのが石油(原油)。その石油の各国における輸出量や輸入量の動向を、アメリカ合衆国のエネルギー情報局(EIA:Energy Information Administration)による提供値を基に確認する。
まずは輸出量。直近分は2018年。
石油の輸出量トップはサウジアラビア、次いでロシア、続いてイラク、さらにカナダ。石油産出・輸出国として知られている国々が並ぶ中で、カナダが上位に入っているのを意外に思う人もいるかもしれないが、北米でのシェール革命に伴い、シェールオイルを輸出できるようなったのが増加の主要因。アメリカ合衆国も石油の輸出量は増えて、直近の2018年時点では世界で第7位。
続いて輸入量。
石油の輸入量では、中国が最上位。年々増加の一途をたどっている。国内の経済成長に伴い、国内生産量だけでは充足しきれなくなったため、輸入を増やしている次第である。次いでアメリカ合衆国だが、大量の原油を生産してもなお、国内消費をまかなうには不足しており、多くの原油を輸入している。最近ではシェールガス・オイルの恩恵を受けて国内生産で充足できる量が増えてはいるが、それでも輸入量は増加傾向を継続している(直近年では前年比で落ちたが)。
日本は中国、アメリカ合衆国、インド、韓国に続き世界で第5位。ここ数年では漸減の動きを示している。
ちなみに石油消費量の上位陣は次の通り。
アメリカ合衆国、中国の上位は想像通りだが、インド、日本、ロシアはともかく、サウジアラビアも上位に入っているのに意外さを覚える人もいるかもしれない。また、日本の石油消費量が減少しているのが目立つ形となっているのも覚えおくべきだろう。
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