【西宮市】栗がパンをジャック!一口で秋が爆発する栗マシマシちょっとほろ苦の大人なパン『trico.』
今回は、秋を感じる栗味のパン2種をご紹介します。
愛犬と夙川をお散歩していたときに見かけた半地下にあるこのパン屋さん、すごく気になっていたので行ってきました。
店名は『torico.』さん。立て看板と鳥籠がキュート。阪急夙川駅から北東に徒歩2分くらいの場所です。
ワクワクしながら階段を降りて行きます。
店内は木の温もりがあり、香ばしいパンの香りが漂う期待以上の素敵な空間。ショーケースの中はお洒落で美味しそうなパンがきちんと整列しています。童話の小人が並んでいるかのように可愛い。
柔らかな陽の光が心地よく、どこをみてもほっこり。奥には焼き菓子のコーナーがあります。
常連さんと思しき方が次々と来店される中、奥様に少しお話を伺わせていただくことができました。
オープンは2011年。地元の方に人気のお店ですが、夙川沿いにあるため、お花見の季節には対応ができないほどの来店客があるそうです。毎年、こちらのパンを買いに楽しみにいらっしゃる方も多いとのこと。
また、この辺りはパン屋さん激戦区なのですが、パン屋さん巡りで遠方から来る方も多いとか。
そして、驚いたのは種類の多さです。ご夫婦お二人で営んでいらっしゃるのですが、こんなに沢山のパンを焼いていらっしゃるなんて凄い。
バゲットなどハード系、食パン、惣菜系 菓子パン、季節ものなどなど何十種類もあります。しかも皆リーズナブル過ぎるお値段。
奥様にパンについての拘りをお伺いすると、「主人は、拘り過ぎるよりも、皆さんに気軽にパンを召し上がって頂きたいという思いで焼いていると言っています。でも実際は、拘っていないと言いつつもいろいろ拘っていると思います。」と仰っていました。
一つ一つのパンに心が込められているのが伝わってきます。
全部美味しそうなので、どれを選ぶかこれは本当に迷います。悩んでもなかなか決められません。
そこで、奥様におすすめいただいた、季節を味わう栗のパンを2種購入しました。
早速自宅へ帰っていただくことに。
見た目もネーミングも可愛い『くりっち』 230円(税抜)
Instagramで紹介されていたのですが、そこには『ヴィエノワ くりっち』と書かれてありました。ヴィエノワ生地で作られた菓子パンということのようです。
調べると、「ヴィエノワ」というのはフランス語で「ウィーン風のパン」という意味。
1840年に在仏オーストリア大使館員が、パリのパン屋さんに祖国のパンを焼かせたのがきっかけで、「ウィーン(vienna ヴィエンナ)風のパン」→『Viennois ヴィエノワ』となったそう。
実は私はウィーンに長年住んでいましたが、確かにウィーンには今でもその味が忘れられない美味しいパンが沢山ありました。ですから、ヴィエノワをいただけるのはとても嬉しいのです。
ケシの実がしっかりついています。食べるのが勿体ないほど可愛いフォルム。
パンの食感は少しむちっとしていてきめ細かで、ほんのり甘みがあります。この感じがヴィエノワなのですね。
そして、中にはなめらかな渋皮栗の餡がたっぶり入っていて、お口の中が美味しすぎる秋満載になりました。ケシの粒々も楽しい食感を演出してくれます。
欧州では秋冬になると街角で見かけるようになるのが焼き栗の屋台。ウィーンでは円筒状の紙袋に入れてくれた熱々を歩きながら食べていました。栗とパンの風味、食感でウィーンの街や空気感が蘇りました。
2つ目は『カフェマロン』 230円(税抜)
コーヒーを練り込んだバゲット生地に、ほろ苦い甘さのカカオニヴ(カカオ豆をローストして胚乳部のみを細かく砕いたもの スーパーフードとされている)で食感のアクセントがつけられ、栗の甘露煮がゴロゴロ乗せられています。
コーヒーと栗が絶妙なハーモニーを生む大人味、美味しいです。
バゲット生地の食感は弾力と粘りがあり、しっかり満足できる一品でした。
toriko.さんのパンの美味しさにはファンも多く、またリーズナブルな価格設定も魅力。オープン時は一番多くのパンが並んでいますが、どんどん売れていってしまうので、ご来店は早めの時間がおすすめです。
≪店舗情報≫
【店名】torico.(トリコ)
【住所】西宮市大井手町3-6、ヴァンベール夙川B1F
【電話】0798-73-0818
【営業時間】8:00〜19:00
【定休日】日曜日、月曜日
【Instagram】torico.