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映画よりも感動できる?SNSを通じたカブス選手の心温まるファン交流

菊地慶剛スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師
SNSを通じてファンの少年に温かいメッセージを送ったブライアント、リゾ両選手(写真:USA TODAY Sports/アフロ)

事の発端は、ファンのツイッターだった。

カブスの大ファンである9歳のコルト・ハイムズ君が、勉強や牧場の手伝いを一生懸命頑張ったご褒美に、父親からサプライズでリグレーフィールド行われるカージナルス戦のチケットをプレゼントされたシーンを撮影した姉がツイートしたものだ。動画を見れば明らかなように、コルト君の感激ぶりは見ている方も感動してしまうものだった。

このツイッターをチェックした地元TV局やMLB公式サイトなどが早速取り上げたところすぐに拡散していき、カブスの選手たちにも広がっていった。まずクリス・ブライアント選手が反応し、ツイッターを通じてコルト君に個人メッセージを送ったのだ。

選手たちの動きはブライアント選手だけに留まらなかった。昨年限りで引退し、カブスのフロント入りを話したデビッド・ロス氏も、ツイッター上でコルト君に会いたい旨をツイートした。

さらに最も素晴らしい反応をしたのがアンソニー・リゾ選手だ。

なんとコルト君が観戦に訪れた際に、カブスの打撃練習をグラウンドで見学できるパスを用意する約束メッセージを送ったのだ。

カブス戦を観戦するだけで大感激のコルト君が、1つのツイートを通じてカブス選手と交流できたばかりか、さらにカブス選手たちと直接交流できる場所まで与えられることになったのだ。彼の気持ちを想像すると、まさに夢心地の一言だろう。

すでにMLBではSNSを利用したファン・サービスが一般化してるが、こんな交流はメディアも含め回りも人々にも幸福感をもたらしてくれる。ぜひ日本でも浸透していって欲しいものだ。

スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師

1993年から米国を拠点にライター活動を開始。95年の野茂投手のドジャース入りで本格的なスポーツ取材を始め、20年以上に渡り米国の4大プロスポーツをはじめ様々な競技のスポーツ取材を経験する。また取材を通じて多くの一流アスリートと交流しながらスポーツが持つ魅力、可能性を認識し、社会におけるスポーツが果たすべき役割を研究テーマにする。2017年から日本に拠点を移し取材活動を続ける傍ら、非常勤講師として近畿大学で教壇に立ち大学アスリートを対象にスポーツについて論じる。在米中は取材や個人旅行で全50州に足を運び、各地事情にも精通している。

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