子犬が「本気で」噛んでくるのを直すには?
犬に噛まれた時、ふざけているか?(甘噛み)本気で噛んだか?分からない場合もあるかと思いますが、基本的に、噛まれた時に飼い主さんが、怖いと感じたり、野性的な面が見えたりしたときは、本気で噛んでいると思っていいでしょう。
今回は、本気で噛んでくる『子犬』についてお話していきます。
すでに成犬で、嫌なことをすると噛むようになってしまった。という場合ではなく、子犬の内から本気で噛みついてくる犬は、いったいどんな犬だと思いますか?
飼い主さんを噛んでしまうということは、生まれつき凶暴な性質を持っているのでしょうか?
それとも、気がきつい性格なのでしょうか?
それとも、わがままな犬?飼い主さんが甘やかしすぎたのでしょうか?
基本的には、凶暴だとか、気がきついとか、わがままということでもなく、飼い主さんが甘やかしすぎたわけでもない場合の方が割合が多いと感じます。
こういう子は結構いるのですが、ちょっとした共通点があると思います。
子犬の内から本気で噛みついてくる犬の共通点
その犬が持っているエネルギーがかなり強い
昔は、権勢症候群とかアルファーシンドロームなどといって、犬が人の上に立とうとする反抗的な態度 イコール 本気噛み という考え方が主流でした。
そして、最近その考え方はナンセンスだという意見が一般的になってきていると思います。
ぼくは、権勢症候群という状態についても分からなくもないし、それは古臭い考え方という意見も、分かる気がしていますので、まぁ、原因をひとつに決める必要はないんじゃないかな。と感じています。
愛犬の様子をよく見て、しっかりと犬の気持ちを考えることが大切です。
少し前置きが長くなってしまいましたが、
とにかく、本気で噛んでしまう犬は強めのエネルギーを持っているというのは、少し抽象的ではありますが、間違いないと思います。
本気で噛んでくるというお悩みを持った子犬を預かることがありますが、おトイレをさせたりご飯をあげたり、運動をさせたりお手入れをしたりと、お世話は普通にできますし、噛まれたことも、唸られたこともありません。
かなり仲良く、楽しく過ごすことができています。
たぶん、犬の扱いが分かっているので、噛む機会が無いのだと思います。
子犬に噛まれてしまった飼い主さんは、本気で噛むことを出来るだけ早く直すために過剰に反応してしまったり、仲良くなりたくて色々と犬に尽くしすぎてしまったり(犬が望んでいないこと)する機会が多いのではないかな。と思います。
エネルギーが大きいと感じる特徴的な部分
具体的には、ケージに入れているときに急に力いっぱい吠えることがあったり、人がいなくなったときに、大きな声で呼んでくるところがあったり、構ってほしくなると穴を掘ったりと、割と全力でチャレンジしてくる時間が長かったりします。
とにかく活動的な時間が長いです。
飼い主さんが根負けしないことが大切。
エネルギーの小さい犬の場合なら、少し無視をすれば諦めてくれるところ、かなり粘ってくるというのがエネルギーの強さです。
この時、どうしていいか分からなくて強いエネルギーに飲まれてしまうと、少しずつ気持ちがすれ違ってしまって、仲良くなるのが難しくなります。
出来ることなら、無視をすると決めて絶対に相手をせず、クレートの上からカバーをかけたり、ほかの部屋に移動させたりしておとなしくなるのをとにかく待ちます。
その方法でいったんおとなしくなると、本人もしばらくお休みします。
なので、クレートからはすっかりおとなしくなってから出すようにして下さい。
元気いっぱいの子犬がやってきた!前向きに。
それから、エネルギーが大きいというのは、元気いっぱいということなので、運動量もたくさん必要です。
出来るだけたくさん、遊んであげるようにして下さい。
お散歩にもたくさん出かけてあげられると良いですね。
小さな犬は散歩に行かなくていい。と言う方がいらっしゃいますが、それは間違いです。
お散歩については、エネルギッシュな犬でもそうでない犬でも時間が取れればのんびり行ってあげられると良いですね。
子犬の本気噛みは、正しい対応で少しずつ減り、直ります。
まず、噛まれないように工夫することが何より大事です。
「これをすると噛む」ということで「しなくて済むこと」はしないこと。
例えば、噛むおやつや、おやつを抱え込むと噛みついてくる。という場合は、しばらく、抱え込むようなおやつやおもちゃは与えるべきではありません。
ご飯の器に手を入れようとするとかみつく。という場合も一緒です。
わざわざ、犬をおちょくったり、噛むか噛まないか?試すようなことはやめてください。
犬に対する恐怖心を少しずつでも克服してください。
犬に噛まれたことがあると、どんどん怖くなってしまうのは当たり前なのですが、やはり、おどおどした態度で犬と接すると、相手も心を開かなくなります。
おどおどした態度というのは、犬にとってみると怪しい行動に見えることがありますので、気を付けるようにしてみて下さい。
少し難しいことだとは思いますが、愛犬と堂々と向き合うように心がけることは大切です。
どうしてもうまくいかない場合はプロに相談を。
色々試してみても改善されない場合は、早めにお近くの犬のしつけ教室や訓練所、出張訓練士さんなどのプロに相談して下さい。
噛み癖が定着してしまうと、根治するのが難しくなるので気を付けて下さい。
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愛犬に噛まれるというのは、ショックも大きいし、犬との暮らしの楽しさも残念ながら半減してしまうと思います。
すぐには良くならないかもしれませんが、少し参考にしてもらえたら嬉しいです。
YouTubeでは、本気で噛みつくチワワの子犬ちゃんと一緒にこのお話をさせて頂きましたので、お時間があればぜひご覧ください。