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スマホカメラでもOK!梅の花をきれいに撮る方法

Akiくらしフォトグラファー / ブロガー

よくある平凡なスマホ写真からレベルアップしよう!

梅の花が咲く季節になりました。寒さが徐々にゆるみお出かけが楽しくなるころ合いです。緑が増えて花が咲き風景も色鮮やかになる季節ですね。これからカメラを持って撮影をたのしむ人も増えてくると思いますので、ちょっとした撮影テクニックのご紹介をします。誰でもできる簡単な工夫で写真の品質が上がるのでぜひマネしてみてください。

よくある平凡なスマホ写真
よくある平凡なスマホ写真

こちらはスマホで撮った梅の写真です。さいきんのスマホカメラは性能が上がっているので画質は決して悪くありません。とはいえ正直「ちょっとイマイチ」な印象。こういう写真を撮る人も多いのではないでしょうか。どのあたりに改善の余地があるのか。どうすればもっと良い写真が撮れるのか。上達のポイントを解説します。

よくある平凡なスマホ写真の欠点

先ほどの写真には主に次のような欠点があります。

  • 梅の花がハッキリと写っていない
  • ムダな余白が大きい
  • 明るさや色の工夫がない

梅の花を撮りたいのであれば、まずそれを大きくハッキリと写すのが大事です。漠然とシャッターを切るだけだと、梅があまり大きく写っていないことが多いです。しかも上の写真だとピントが奥のほうにいっているせいで、なおさらハッキリしない印象になってしまっています。撮影者本人には梅の写真だとわかっても、写真を見たほかの人からは何の写真かわからないかもしれません。

そして意味のない余白が多すぎます。ピントが奥に来てしまっているせいでもありますが、どうしても梅の木の後ろの門や住宅のほうに目線がいってしまいます。初心者は撮りたいものにだけ意識が集まってしまい(この場合は梅の木だけを意識してしまい)、背景や画角の端になにが写っているか注意を払えていません。

さらに欲を言えば、光の当たり方にも気をつけられるとより良い写真に仕上がります。太陽の向きを意識したり、簡単な画像編集を行うことで写真の魅力が高まります。

上手に梅の花の写真を撮る方法

上にあげたような欠点を改善する方法を解説します。誰でもマネしやすいちょっとしたコツなのでぜひ実践してみてください。

花に寄って大きく撮る

よくある失敗が、木の全体を撮ろうとして花が小さくしか写らずムダな余白ができてしまうというもの。それを避けるには花に近づいてアップで撮るのが最も簡単で確実な方法です。

梅の花に近づいて撮った写真が次のようになります。

花を大きく撮ることで主題が明確、かつムダな余白がない写真に。
花を大きく撮ることで主題が明確、かつムダな余白がない写真に。

記事冒頭に紹介した「平凡な写真例」とまったく同じ梅の木が被写体です。おなじ場所でも近づいて撮るだけで写真の様子がだいぶ変わりました。被写体を大きく撮ればその写真のテーマが明確になります。

花の形の特徴もよく見えてこれが梅の花であるということが撮影者だけでなく写真を見た人にも伝わります。「梅の花がきれいに咲いていたよ」という撮影者の感動もきちんと表現できています。

近づくだけではあまり大きく撮れないこともあるかもしれません。そういうときはズームや画像編集の切り抜き(トリミング)をつかって画面に花いっぱいになるように調整してあげましょう。

iPhoneの写真アプリの編集機能で簡単にトリミングできる
iPhoneの写真アプリの編集機能で簡単にトリミングできる

さいきんのスマホカメラは優秀なのですこしくらいズームしても画質の劣化は気になりません。細かい画質の優劣よりも写真の構図のほうが重要です。

きれいな背景を選ぶ

梅の木に意識が集中しすぎて背景や画角の端のほうに写っているものに対して無頓着になりがちです。しかし写真を見る人はその写真に写っているもの全体から受ける印象で写真を評価します。特に背景を丁寧に意識して選んでみてください。

次のふたつの写真を見てください。どちらも同じ梅の枝が写るように撮っています。

青空が背景
青空が背景

上の写真よりもすこし右側の位置から撮ったのが次の写真です。

緑が背景
緑が背景

同じ梅が被写体でも背景がかわるだけでだいぶ雰囲気が異なります。上のふたつの写真の場合、どちらが正解ということはありませんが、どの向きで撮ったほうが良い写真になりそうかはぜひ考えてみてください。

iPhoneの撮影画面。この状態でなにを主題にして撮るか、どの向きから撮って背景をどうするかを考えます。
iPhoneの撮影画面。この状態でなにを主題にして撮るか、どの向きから撮って背景をどうするかを考えます。

撮りたいものに近づいて撮るというテクニックは、背景にムダなものを入れないという意味でも有効です。被写体に寄って撮れば背景がシンプルになるので難しいことを考えないですみます。

広めの範囲を写真におさめたいのであれば、花数が多い木や、まわりの風景がきれいなものを選びましょう。

上の写真の場合は、中央手前にメインとなる赤い梅の木をおきながら、左右の奥にも白い梅の木が見えるように構図を調整しました。撮る向きによっては道路や住宅が写り込むような場所なのですが、できるだけそれが気にならなように配慮して撮っています。

梅の木は公園のほかに、神社やお寺で見かけることも多いです。こういった場所なら鳥居や狛犬などその場の雰囲気が伝わるようなものを背景にもってくると味がでるのでおすすめです。

明るさや陰影を調整する

スマホを含めて、最近のカメラはオート撮影でだいたいきれいに撮れるように設計されています。しかし、すこしだけマニュアルで微調整してあげると写真のクオリティに磨きがかかります。

個人的な好みですが、梅の花の場合はすこし明るめに撮ると気持ちの良い雰囲気になって好きです。撮影の際に調整することもできますが、スマホの場合は撮ったあとに編集するのが簡単なのでおすすめです。

左が編集前、右が明るさ編集後。
左が編集前、右が明るさ編集後。

iPhone標準の写真アプリの編集機能の場合は「露出」や「明るさ」のスライダーを右側に補正すると写真が明るくなります。

ただ明るくするだけでなく、「コントラスト」を下げるとやわらかい印象になるのでおすすめ。また明るくすると色が薄くなるのですこし「彩度」を上げると気持ちの良い印象になります。あまり色を鮮やかにしすぎると、化粧が濃すぎるような見た目になって、梅の花の可憐な魅力が損なわれるのでやりすぎには注意。

なお絶対に明るく撮ったほうが良いというわけではありません。もし落ち着いた雰囲気や、やや天気の悪い状態を強調して表現したいのであれば、あえて明るさを下げても良いでしょう。

暗くてかっこいい雰囲気も味があって良い。
暗くてかっこいい雰囲気も味があって良い。

大事なのは、その場の光の状態に気を配ること。そして自分が写真でどう表現したいかです。どの向きから光がきているのか。晴れているのか、曇りなのか。強い光なのか、弱い光なのか。その環境でどのような写真が撮りたいのか。そういったことを考えながら撮影してみてください。

逆光で全体的には暗いものの梅の花に光が透過していて美しい。
逆光で全体的には暗いものの梅の花に光が透過していて美しい。

以上、カメラ初心者でも簡単にマネできる「梅の花を上手に撮る方法」でした。スマホでも専門的なカメラでもつかえるテクニックなのでぜひ試してみてください。

くらしフォトグラファー / ブロガー

日常の何気ないシーンや家族と過ごす生活の写真を撮る "くらしフォトグラファー"。特別ではない平凡な毎日を撮ることの魅力や価値を発信しているほか、お気に入りの撮影スポットを紹介しています。 ブログやYouTubeなど各種メディアでは自分の使っているガジェット情報を発信。得意分野はカメラ・スマホ・パソコン・バッグ類など。明日から使える写真撮影のコツや、あると生活が便利になるアイテムなどを分かりやすく紹介しています。 神戸ファインダー / ピークデザインのある暮らし / シタタカライフ など複数のウェブサイトを運営。1989年生まれ / 兵庫県神戸市育ち

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