【猪名川町】それぞれのペースで社会と繋がりながらチャレンジできる場所|就労継続支援B型「かがやき」
就労継続支援B型「ソーシャルファームかがやき」は、2023年9月に開所10周年を迎えます。
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若葉にある教会「グッド・サマリタン・チャーチ内」からスタートし、その後現在の柏梨田へ移転。古民家を改装して運営してきましたが、10年目の節目となる今年7月、その装いも新たに再始動しました。
「就労継続支援B型」 ってどんなところ?
「就労継続支援B型」とは、一般企業などへの就職が難しい障害や難病のある方が、生産活動などの機会を通じて、就労に必要な知識および能力向上のための訓練を行うことができる障害福祉サービス。
施設の外観
施設の入口へと続く階段は点字ブロック、左手にはスロープが設置されています。
また、その一角にはカフェ「まきば」が併設。
施設内のようす
施設の中は、幅の広い通路やトイレ、エレベーターもあり、身体的なハンデをお持ちの方にも使いやすいゆったりとした造り。
こちらには現在、20代から60代までおよそ30名ほどの方が通われています。その主な作業内容は、ペットフード工場・清掃・農作業・商品の梱包やバーコード / シールの添付作業・パンや製菓、お弁当などの製造販売・コーヒーの焙煎など。
<1階>
1階にある厨房は「製パン・製菓」と「お弁当」の2つのエリアに分かれています。
製パン・製菓エリア
こちらのエリアでは、毎日焼くパン以外にクッキーやプリン、ジャムなどを製造。
本格的な発酵機やオーブン、急速冷凍庫など設備も充実しています。
お弁当エリア
お弁当のエリアでは、11時のオープンを前にお弁当の盛り付け作業が行われていました。
1日に作られるお弁当の数はおよそ60〜70個ほどだとか。
焙煎室
大きな焙煎機を備えた焙煎室も。
カフェ「まきば」
併設されたカフェ「まきば」では、その日作られたお弁当やパン・製菓などを販売しています。
お弁当は和食と洋食のメニューが日替わりで登場、パンは6~7種類ほどが並んでいます。
“みんなの憩いの場になるように”との願いが込められた「まきば」。今後さらに、広範な地域コミュニティの場として、新しい取り組みも検討されているそうです。
<2階>
作業スペース
2階の作業スペースでは“モノタロウ”からの委託を受け、バーコードの貼り付けや商品の封入が行われていました。
スケジュールはホワイトボードを使って管理。視覚化することで、情報整理や理解を助けます。
作業部屋の一角にはパーテーションで仕切られた休憩コーナーが設けられ、いつでも休むことができるように。様々な症状を持つ方たちへの配慮がうかがえました。
「福祉避難所」としての役割
こちらの施設は、災害時に一般の避難所での避難生活が困難な高齢者や障害のある人のための「福祉避難所」としての役割も兼ねています。
備品の中には、段ボールベッドやプライバシーを確保するためのパーテーションも。
利用者の声
通所歴6年の田邉さんにお話をうかがいました。「ここでは色々な作業が出来るので飽きることがありません。また、体調に合わせて臨機応変に対応してもらえるので助かります」とニッコリ。「楽しいですか?」と問いかけると、前のめり気味に「もちろん!」と答えてくれました。
その様子をとなりで見守っていた施設長の武田さんは、「ここはその人なりのスタートができる場所。利用者の方には“すでに社会貢献しているんだよ”と声を掛けながら、それぞれの特性を活かしてチャレンジすることを大切にしています」と話してくださいました。
「グッド・サマリタン・チャーチ」の牧師でもある武田さん。一人一人の自立と社会参加を温かく支えているご様子でした。
3年ほどかけて焙煎を習得した田邉さん。そのコーヒーをいただいてみましたが、豊かなコクと香りが広がりスッキリとした後味、とても美味しい!
田邉さん、ご馳走様でした。
テイクアウトしたパン
パン好きな私。製造の裏側を拝見したことで食欲が刺激され、たくさん買い込んでしまいました。おかずパンから甘いものまで色々♪
どれも惹かれますが、一番気になったのは「ずんだアンパン」。もちもちとした生地に、舌触りを残した“三田産”の黒枝豆を使用したアンコは、枝豆の風味と舌触りが◎ 枝豆色も美しい♪ また買いに行かなくちゃ。
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「ソーシャルファーム かがやき」では、一緒に就労いただける仲間を募集中です。質問やご相談なども承りますので、ぜひお気軽にお問合せください。
【基本情報】
ソーシャルファーム「かがやき」
住 所:兵庫県川辺郡猪名川町柏梨田前ヶ谷167-2
電 話:072-744-6811
営業日:月〜金曜日
HP: 社会福祉法人「グッド・サマリタン」