【下関市】下関が生んだ少女漫画界の大巨匠、その圧巻の世界観に驚愕!
下関市立美術館で開催中の「漫画家生活60周年記念 青池保子展 Contrail 航跡のかがやき」は、まさにファン必見の一大イベントです。
青池保子先生は、15歳で漫画家デビューして以来、少女漫画界に多大な影響を与え、世代を超えて愛され続ける大巨匠。
その作品は、緻密な描写と物語の深みで、読む人を虜にし、時代を超えて新たなファンを生み出し続けています。
今回の展覧会では、300点以上もの原画が展示されており、青池先生の手描きの技術を間近で鑑賞することができます。
作品を鑑賞すると、緻密に描かれたキャラクターたちのリアリティを感じ、その世界に引き込まれてしまいそうになるでしょう。
青池先生の漫画作品の中でも代表作『エロイカより愛をこめて』は、連載当時から絶大な人気を誇り、今でも愛され続けています。
1977年に発表された同作は、39巻にわたる超大作。連載開始当時の、東西冷戦を背景にしたスリリングな物語と、時代が移り変わった現代においても、魅力を失わない魅力的なキャラクターたちによって、今なお新しい世代に影響を与え続けています。
展覧会では、青池保子先生が15歳の時に描いたデビュー作『さよならナネット』も展示されており、その才能がいかに早熟であったかを改めて感じさせます。
また、当時の手作業ならではの技法も間近で確認でき、手描きならではの温かみや繊細さを直接目にすることができます。
特に、瞳のハイライトや髪の毛1本1本を細部まで描き込んだ原稿に、圧巻の技術を見ることができます。
今回特別に展示されている、12年ぶりに描き下ろされた『エロイカより愛をこめて』のカラーイラスト。
下関の名所である赤間神宮を背景に、主要キャラクターである伯爵と少佐が並ぶ姿は、ファンにとって特別な意味を持つのではないでしょうか。
展示室ではこの原画の前でのみ写真撮影が許可されており、来場者にとって思い出に残る瞬間を切り取ることができます。
さらに、展示会場には、青池保子先生へのファンレターを直接送ることができる「メッセージコーナー」も設置されています。
メッセージボックスに入れた手紙は必ず青池先生に手渡されるとあり、熱心に手紙を書く方、自宅で思いのたけをしたためて来られる方など、全国からの熱いファンが下関に足を運んでいるのが分かります。
また、青池保子先生の作品に関わる歴史や美術についての解説、連続講座も開催されています。
先だって14日(土)に開催された、『エロイカより愛をこめて』に登場するルーカス・クラーナハの《パリスの審判》について、深堀された講座に続き、21日(土)の講座では、ビザンチン美術についてことができ、作品の背景にある深い知識や研究を改めて読み解く貴重な機会となっています。
この展覧会は、青池保子先先の創造の世界にどっぷりと浸かり、その魅力を新たに感じ取ることができる絶好のチャンスです。
青池先生の作品は、時代や世代を超えた普遍的な美しさと深みを持ち続け、これからも多くの人々の心を打つことでしょう。
会場を出る時には、きっと新しい感動が胸に刻まれているはずです。
特別展「漫画家生活60周年記念 青池保子展 Contrail 航跡のかがやき」詳細
【日時】2024年8月31日(土)~2024年10月14日(月・祝)の期間
【時間】9:30~17:00(最終入館16:30)
【休館日】月曜日(祝日の9月16日、9月23日、10月14日は開館)
【場所】下関市立美術館(所在地:下関市長府黒門東町1-1)
【観覧料】一般:1,400円(平日 1,200円)、
大学生:1,200円(平日 1,000円)、
下関市在住の65歳以上は半額、
18歳以下および障がい者手帳をお持ちの方は無料
【学芸員による連続講座「青池保子作品から見る西洋美術史」】
「ナチス・ドイツの略奪美術品――クラーナハ《パリスの審判》を中心に」
「エロイカを魅了したビザンチン美術」
【日時】2024年9月21日(土曜日) 14:00~(約1時間)
【講師】関根佳織
【会場】会場:下関市立美術館 講堂
【店員】各回50名
【申込】不要・当日の展覧会観覧受付が必要