「挑発に相応の措置」北朝鮮砲撃で韓国軍、住民には避難命令
韓国当局は5日、北朝鮮との境界線に近い延坪島(ヨンピョンド)住民に避難命令を出した。
仁川市甕津郡延坪面事務所は同日午後12時2分と12時30分の2回、島民に避難命令を出した。延坪面事務所は軍部隊の避難要請を受けて避難放送を流した後、住民の避難を誘導。延坪面事務所の関係者はメディアの取材に、「北朝鮮の挑発関連状況があるという軍部隊の連絡を受け、住民避難放送をした」と話した。延坪島には住民と海兵隊延坪部隊将兵ら2千人余りがいる。
韓国軍合同参謀本部によれば、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)は同日午前9時頃から2時間、延坪島のある西北島嶼地域の海上緩衝区域で200発以上の海岸砲射撃を実施した。
(参考記事:「戦争になったら、どうせ死ぬ」ミサイル発射に冷淡な北朝鮮国民)
これによる韓国国民と軍の被害はなく、弾着地点は西海北方限界線(NLL)北方だと合同参謀本部は明かしている。
韓国と北朝鮮の間では2018年に締結された9.19南北軍事合意により、海上武力衝突防止のために西海および東海北方限界線(NLL)一帯で海上緩衝区域が設定された。海上緩衝区域で砲射撃と海上機動訓練をすれば、軍事合意違反だ。しかし、同合意は形骸化が進んでいる。
北朝鮮軍が海上緩衝区域で射撃訓練をしたのは2022年12月6日江原道高城·錦江一帯で実施して以来1年1カ月ぶりだ。
韓国軍合同参謀本部は、「挑発に対し相応の措置を取る」としている。