韓国歴代大統領で最も親日的な尹錫悦大統領の支持率が23%! 30~40代は10%
韓国の世論調査専門会社、「韓国ギャラップ」が今月27日から29日にかけて全国の成人男女約1千人を対象に行った世論調査の結果が本日(30日)発表されたが、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の支持率は20台前半の23%まで下落してしまった。前週よりも4ポイントも大幅ダウンしていた。
この低支持率は今年4月末に記録した21%に続き、政権発足(2022年5月)以来2番目に低い数字だ。自民党総裁選不出馬に追い込まれた岸田文雄首相の24%(8月26日の読売新聞の世論調査)よりもさらに1ポイントも低い。
下落の原因は物価高や医療改革や海兵隊員の殉職事故を巡る与党「共に民主党」の韓東勲(ハン・ドンフン)代表との軋轢、それに韓国独立記念館長への親日人士の任命に端を発した「親日論争」などにあると分析されている。
尹大統領を支持する理由としては常に「外交」(17%)がトップで、続いて「決断と推進力」(8%)と「国防・安保」(8%)が挙げられているが、支持されない理由としては内政、特に「経済・民生・物価」が14%と最も多く、次に社会的な問題に発展している「医大の定員拡充」が8%と、上位を占め、続いてこれも定番となっている「(国民との)意思疎通の乖離」(8%)、や「独断的で一方的」(7%)、「無能」(3%)など大統領の「人格」や「資質」が上位にランクされている。
外交が評価されているにもかかわらず今回の調査では意外にも5%が尹政権の「日本との関係」に不満を持っていた。
支持率を世代別でみると、働き盛りの30代と40代の支持率がそれぞれ11%、10%と低く、50代も20%にとどまっている。大統領選挙では45.5%の支持を獲得した20代も12%と、散々な数字である。総じて、50代以下の支持率はなんと10%未満で、50代以下の国民の約10人のうち1人しか支持していない計算となる。
世論調査の最終日、29日は尹大統領が竜山の大統領室から国民に向け年金・医療・教育・労働分野に少子化対策を加えた「4+1改革」の推進状況説明を行った日である。この日は大統領に就任して以来3度目となる記者会見も行われており、国政に関する様々な懸案について答え、国民に理解と支持を求めた日でもある。
尹大統領の支持率は大統領に就任した2022年5月10日の時点(第2週)では支持が52%、不支持が37%と支持が大きく上回っていた。しかし、早くもこの年の6月の第5週の調査を最後に支持と不支持が逆転し、今日のような状態に至っている。
韓国の政治勢力は保守と進歩に二分されており、どちらも40%のコンクリート層に支えられていると言われている。それなのに20%台まで落ち込むとは意外も意外である。
前任の文在寅(ムン・ジェイン)前大統領が支持率30%を割り込んだのは大統領に就任してから4年後(2021年4月第5週)だったことを勘案すると、尹大統領の支持率低迷が尋常ではないことがわかる。