【大阪市東成区】風情たっぷり! 人間国宝の名品や歴史が学べる資料館、お洒落カフェなどぶらり散策@深江
今回は歴史的文化遺産が多い町、深江にやってきました。深江はかつて低湿地帯で、良質な菅の産地だったそう。深江の菅細工の技術は深江菅笠工保存会の方々により今もなお伝承されていて、現在も天皇即位・大嘗祭の御菅蓋や、伊勢神宮式年遷宮の御料菅御笠・御翳を献納しています。そんな菅細工や深江の歴史を知ることができる「深江郷土資料館」を少し覗いてみましょう。
深江郷土資料館
白壁や土蔵など歴史や文化を感じる町並みの中に現れる深江郷土資料館。
入館はなんと無料! 深江を愛する地域住民の方々が中心となって資料館の管理・運営を行っています。
深江菅田の復元
資料館の前には復元された深江菅田があり、実際に菅を見ることができます。
もともとは農閑期に副業として菅笠を縫っていたんですね。深江には伊勢街道が通っていたので、江戸時代には伊勢参りの道中笠として人気となり、沢山の旅人が深江の菅笠を利用していたそうです。
資料館内
こちらは40年数年前に実際に伊勢神宮の式年遷宮で使用された御料菅御笠と御翳です。
編み目が美しい圧巻の御料菅御笠。儀式で使用される菅細工等は、20名ほどの方々が約1年をかけて作られているのだそう。現在は京都の丹波に一反分の菅を育てており、菅田・菅笠グループが力を合わせてこの伝統を守っているとのこと。
実際に作っている様子の写真も見ることができます。作業工程やこだわりなどが詳しく記載されているので、是非立ち止まって読んでみてくださいね。
資料館には他にも、人間国宝・角谷一圭氏の作品が展示されています。
茶の湯界で知らない方はいないと言われている角谷一圭氏は数々の茶釜を制作されてきました。紋様や鐶付(釜の上げ下ろしに用いる鐶をつける所)にこだわった角谷一圭氏の名品の数々をぜひ間近でご覧ください。
見どころいっぱい!
資料館の周辺には季節を感じることのできる美しい蓮や、
模様が綺麗な鯉たちを見ることができます。
また、すぐ近くには昭和初期の趣が残る日本家屋と立派な庭園があります。現在日本家屋はイタリアンレストランとなっており、同じ庭園内にある蔵は以前ご紹介したカフェに変身しています。
他にも角谷一圭氏の生家や神社仏閣、万葉歌碑など見どころがたくさん。深江郷土資料館を中心に、深江のまちをのんびり散策してみてはいかがでしょうか。
【店舗情報】
人間国宝・角谷一圭記念 深江郷土資料館
住所:大阪市東成区深江南3丁目16−14
開館時間:平日9:30~12:00/13:00~16:30
土日祝9:30~12:00/14:00~16:30
※臨時休館などの場合がありますので、ご確認の上ご訪問ください。